セルフテーブルオーダのalsoで料理もシステムも体験すべし

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飲食店におけるスマホからのテーブルオーダーとスマホ決済は、ここまでのところ日本ではほとんど普及していない。そんな数少ない事例を東京都内の美味しい飲食店で体験することができたのでその内容と、ぜひとも体験をしてもらいたいので紹介をしておきたい。

そのお店「also」は台湾料理店だ。alsoはオルソーと読み、鶯荘と書く。とても美味しい台湾料理で、どちらかというとバルのようなスタイルて供される。大皿でドーンではなく小皿料理がメインである。場所は都内の文京区で、地下鉄三田線の春日駅から歩いて5分ほどだ。台湾の老街にありそうな外観と佇まいであるが、実際にはそれを模した新しい建物である。

入店から退店までの流れは次のとおりである。
(1)入店する
(2)席につく
(3)テーブル上の自席専用のQRコードを自分のスマホで読み込む
(4)メニューが表示される
(5)料理を選択して注文する
(6)料理が運ばれてくる
(7)スマホで決済する
(8)退店する

この流れがいまアジアでは一般的になりつつある。このスタイルの飲食店は、日本国内ではマクドナルドのモバイルオーダー以外では、筆者はもう一店舗しか体験したことがない。スターバックスコーヒーの類似サービスは、席まで持ってきてくれないので意味合いが違う。

こうしたサービスを体験してみると、客の立場からすると、とにかく楽で便利だということに気がつく。店員との接触や会話は必要ではなくなるが、料理について聞きたいことがあれば従来どおりに声をかけて聞けばいい。ある程度高級なレストランや外国では、ウエイターやソムリエが自信満々に料理やワインの説明をしてくれるは、それを否定するものではまったくなく、むしろその説明が魅力的で食欲をそそることも多い。だが大多数の飲食店ではモバイルオーダーの方が気楽で快適である。特に日本では、海外の飲食店と比較してメニューを見てからすぐに注文をする、あるいは注文を聞きに来る傾向がかなり高い。店員が来なければ「すみませーん!」と声をかけるか、呼び出しボタンがテーブルに置いてあったりする。こうしたある意味とてもせっかちな我々は、すみませーんの代わりにスマホで自分のペースで注文できれば気が済む、事が多い。

今こうして考えると、飲食店の紙や冊子のメニューというものはどう考えても衛生的とは言えない。手づかみで食するような料理の場合はなおさらである。また極力人との接触を避けるということが永久に続くとも思えないが、まだ1、2年はそういうことになるのだろう。Covid-19がきっかけとなり、こうした仕組みが日本でももっと普及するかと思ったのだが、1年以上が経過しても全くそうなっていない。この最大の理由は決済手数料の問題と、現金商売の自転車操業という業務実態などだ。あとは飲食店側のリテラシーの問題もゼロではないだろうが、スマホかタブレットで簡単に使えることなので実はさほど関係はないだろう。

こうしたテーブルオーダーは、複数の会社がパッケージ商品として提供している。ここalsoが導入しているのはO:derのようだ。こうしたサービスの利用料金は月額5,000から10,000円くらいである。中小の飲食店にとっては決して少なくはない金額となる。これによってコスト削減、おそらくその大部分は人件費だろうが、どれくらいできるのか。紙のメニューと比較して売上や客単価はアップできるものなのか。

いつの間にか電車やバスに乗るときには交通ICカードが手放せない。切符を買うことをすっかり忘れてしまった。実際に駅の券売機は激減してしまった。龍は簡単で言うまでもなくICカードの方が楽だからだ。でも同じことはまだまた飲食店ではほとんど起きていない。コンビニがギリギリで、それでも地域差はあれど半分以上が現金だ。現金がいい悪いではなく、ICカードが便利なだけだ。

各テーブルにQRコードが貼ってあるので、これを自分のスマホで読み込む。専用アプリは必要なく、オープンなWEBページにリンクするが、テーブル番号も含めて店舗側でわかるようにしてある。
アクセスすると最初に説明ページが表示される
スタッフ呼び出しボタンもあるが「すみませ~ん」と声かけたほうが断然早いので、在店中には使われていなかった。
料理は全部とても美味しい。しかし写真のクオリティーや大きさはそれを伝えきれていないのはもったいない
アルコールメニューも豊富
注文する前の画面。最下部の「注文送信」でオーダー完了
冷たいドリンクは自助式、つまりセルフサービス、自分で取りに行く。オーダーの有無とは無関係にいくらでも取れるが、会計時にチェックをすることになっている。ここはあえてそうした方が店のイメージがアップするのでこうしているのではないだろうか。
ワンタン!
マーガオソーセージは山椒が効いた味
ルーローハン。いい意味で本場の味とはやや別物。
決済が完了して表示された明細画面。領収証、レシートではない
こちらが上記画面のプリント版。なぜ領収書として扱えないのだろう。

そんな大げさなことではないだろう。これぞDXだと言うつもりもない。とにかく体験が少なすぎるだけのような気がする。なのでまずはセルフテーブルオーダーを体験してみてはどうだろう。