トイレの長時間利用抑止用個室内サイネージから「望まない孤独・孤立対策」をサポート

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トイレの個室に入って便座に座った瞬間、ふと安心感が広がったことはないだろうか。トイレの個室空間は誰にも邪魔されないパーソナルスペースが守られた自分だけの空間である。用を足す以外にも、何かから逃げたかったり、個室で一人きりになった瞬間に集中して何か考え事をしたりいろんな事情があるかもしれない。

以前GASKETで株式会社バカン(本社:東京都千代田区、代表取締役:河野剛進)のトイレの混雑情報と利用時間をトイレの個室内のサイネージに表示をさせる「VACAN AirKnock」をご紹介しているが、今回そのサイネージを活用し「望まない孤独・孤立対策」をサポートするための情報発信が開始されたので、そのサービスについて紹介したい。

以前紹介をした「VACAN AirKnock」についての記事。

Air Knockはトイレの個室内に設置されたサイネージで、混雑情報と使用時間を表示させることによって必要以上に長時間使用することを抑制することができる。また、広告を表示させることもでき、トイレの狭い個室空間という特殊な状況の為、視認性の高いメディア媒体でもある。

今回は特定非営利活動法人あなたのいばしょ(本社:東京都港区、理事長:大空幸星」)と連携し、24時間365日、年齢や性別を問わず誰でも無料・匿名で利用できるチャット相談サービスを提供する。具体的には、約30秒のプロモーション動画とチャットサービスにアクセスできる2次元バーコードを9月1日(水)より配信する。

筆者が2021年9月1日時点にAir Knockを導入している個室を使用したときには、タイミングが合わなかったのか、対象外のサイネージだったのかこの配信を見ることができなかったが、基本的には広告など混雑情報以外のコンテンツが繰り返し放映され、使用時間が一定時間経過したときや、個室が満室近くなったとき、満室になったときに映像が切り替わる。本来の機能である長時間使用の抑止目的を損なうことなく、バランスよくコンテンツを配信している。VACAN社の媒体紹介ページによると、動画の再生時間はVACANが解析した過去の混雑データから混雑を誘発しない範囲に制御されており、センサーと連動し、混み具合に応じて動画の再生時間も調整されている。また、トイレ内で課題となるカメラを使ったAI関連が使えない問題だが、当たり前なのだが男女でトイレが分かれているので、男女別で最適なコンテンツをそれぞれ出せるのもメリットを感じた。一点だけ気になるとしたら、便座に座った時に自分の顔の位置や向きに対して、真横に設置されておりモニターも近い位置にあったので少し見づらかったので、個室によって場所やモニターの大きさの調整は多少必要かと思われる。

広告配信の様子
個室に入ってしばらく経つと、10分以上経過したことがサイネージに表示された。意外と時間が経つのが早い。
個室が埋まってくると表示が変わる。
残り1室…と表示が出た後、しばらくして満室となったようで表示が変わった。この間は広告配信はなし。

今回の孤独・孤立対策のサポートについても、トイレ空間ならではの強みがある。公共の場にあるサイネージなどでは、このような問題について放映されても人目が気になってQRコードをその場で読み込みしづらく、サイネージはその他の広告が次々と流れるので読み込む機会がすぐ失われてしまう。その点トイレの個室では周りを気にせず自分のペースで情報を確認することができる。 トイレに限らず施設を使用する人や運営側の人のために導入したサイネージシステムに広告配信を盛り込むことによって、どっちのメリットも失われてしまいただのノイズとなってしまうことが多いが、VACAN社の満空情報サイネージはメリットを損なわず最大限に活用されている事例が多い。コロナ禍で以前よりさらに需要が高まる満空情報サイネージの活用方法の今後のさらなる発展も楽しみである。