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2つのOMOな体験

IoT /

最近の買い物でOMOについて考えされられることが連続して2件起こった。これはいろいろ象徴的なことのような気がするので書き留めておくことにする。

最初の買い物はスニーカーである。先日の出張で大雨に降られた際に靴下がびしょ濡れになってしまった。どうやらソールが経年劣化によってひび割れてしまったようで、そこから雨水が侵入してしまったのだ。そのスニーカーはもう10年くらい履いてきたもので、ソール交換や補修をすればまだ使えなくはない状態だったが、思い切って新しいものを買うことにした。

特にスニーカーにこだわりや薀蓄があるわけではなく、ランニングすることもないので機能や性能、ブランドに当てはない。そういえば何年か前に最寄駅近くにあるブランドのショップができたのを思い出し、軽くネットで検索をしてみたところ、なかなかいいと思った。そのまま真剣に探してオンラインで購入をしてもよいのだが、靴はやはり履いてみないとリスクがあるように思ったので、駅前の店舗に行くことにした。実際に言ってみると、そこには自分の気に入ったデザインやカラー、サイズのものはあいにく在庫がない。そこではじめにデザインを現物で決めて、つぎにサイズ違いのもので気に入った配色を確認し、配色は違うけどサイズだけを実際に履いて確認して、取り寄せ注文をすることになった。注文は店舗のパソコンからネットワークにアクセスしてもらって在庫状況を確認したが、配送まで1週間かかるということでちょっと長いなあとは思ったがそのまま注文をした。万一現物を気に入らない可能性もあったので、支払いは受け取りの特にして帰宅した。

帰宅してから、ネット上で同じブランドのスニーカーをあちこち探しまくったところ、店頭にもカタログにもない、すでに廃版となっていると思われる製品をあるオンラインショップで見つけた。実際に在庫があるかはわからないが、少なくともネット上では在庫があることになっており、オーダーは可能な状態だった。そこには型番が記載されていたので、先程の店舗に電話をして型番を伝えたところ、在庫があるというではないか。オンライン店舗だと翌日配達となっていて、オフライン店舗だと入荷は1週間後だ。値段はどちらも同じで、オンラインでも送料はかからない。ここで普通ならオンラインで購入すると思うのだが、オフライン店舗に頼むことにした。

それはなぜか。自分でもよくわからないのだが、やはり生身の人間と会話して、いろいろ相談に乗ってもらったからなのだと思う。COVID-19がこの靴屋にどれくらい影響したのかは定かではないが、少なくとも売上が増えたとは考えにくいから、というのもある。

またこのオフライン店舗は、廃版の商品を最初提示することができなかった。筆者が自分でオンラインで見つけた商品の方が5000円高いにも関わらずである。この廃版商品は流通的に扱えないというなら合点がいくのだが、普通に入手できたのである。であればオフラインで現れた客に対して、類似のデザインとして5000円高いものをレコメンドしなかった、できなかったのはなぜか。単なる商品知識の問題なのかも知れないが、明らかな機会損失になったかも知れない。

ソール部分までトリコロールカラーだ。最初にオーダーしたのはソールは白の単色だった

2つめの話。Facebookに広告というのはほぼ役に立たないか興味がないか、もうそれ買ったからというものばかりで本当に鬱陶しいもの、というのが筆者の認識だ。そんな時に、特に服を検索したわけではないのだが、1枚のシャツの広告が目に入ってきた。その色と質感がとても気になったのだが、その時は特にシャツを買おうとは思っていないのでスルーしていた。その後この広告は2、3週間にわたって結構な回数表示された。しばらくしたあるとき、そのシャツがやっぱり気になったので広告をクリックをしたところ、大きな写真と各部の拡大写真が出てきたますます気になってしまった。そしてそのブランドは、家からすぐの場所に1つだけ店舗があることがわかった。いわゆる地元ブランドである。

素材が麻だということ、色がどうしても気になり、特に直射日光下でどう見えるかを確認したくなり、最初に広告を目にしてから1か月くらい経過したある日に、オフラインの店舗に行ってみた。お店に入ると気さくそうな女性が話しかけてきてくれて、自分がその時着ていたTシャツに興味を持ったようで、それについて結構聞いてきた。その間も目当てのシャツを探したのだが見当たらない。そこで女性に麻のマゼンタっぽいシャツを見たい旨を伝えると、あいにく全サイズ完売だという。そこで当然なから彼女は他の商品を勧めてくるのだが、こちらはそれらには全く興味が行くことはなかった。しばらくやり取りをしていると、これは売り物ではないと前置きして、サイズが違うという目当ての商品を出してくるではないか。質感と色味を確かめて、やはりこれがいいと確信をしたのだが、はやりこれは売れないと言うし、自分にはサイズが遥かに小さかったのだ。

ここで本来なら話は終わりなのだが、オンライン店舗で目に止まって来てみたという話をしたところ、オンライン店舗にはもしかすると在庫があるのかも知れない、と言い出すではないか。話を聞くと、あまり詳しくは言わないのだが、オフライン店舗はメーカー直営で、オンライン店舗は別の運営のようなのだ。おまけにオフライン店舗ではオンライン店舗の在庫を確認することはできないというのである。これはあとから分かったことだが、オンライン店舗は中堅のアパレルメーカーが運営していて、どうやらこの地元ブランドは、この中堅アパレルメーカーにオンライン店舗の運営を委託していて、かつ買い切り契約をしているようなのだ。早速自宅に戻って件の広告、ではなく地元ブランドのWEBからオンライン店舗をクリックして、目当ての商品と自分のサイズを選んでカートに入れたところ購入できそうではないか。そのまま決済に進んで購入完了。ここから3日目に送料無料で自宅に無事に配送されたのである。

最初にオフライン店舗での完売という言葉を素直に受け取って店舗を出ていたら、話はどこでおしまいであったわけだ。確かにオフライン店舗はすでに売り切ってしまっているので、オンライン店舗で売れようが関係ないといえば関係ないのだが、目の前の客は自社商品を欲しがっているし、オンライン店舗は少なくとも唯一の公式ショップなのだから、そこを教えるなり、その場で在庫を確認するとか、商品を戻してもらうとか、そういう対応があってもいいような気は強くしたのである。

麻の質感が非常に心地よく、コロナの暗い区分を吹き飛ばす色が気に入った。特に直射日光下で白く光る感じがとても良い

連続して起きたこの2つの購入話は、どちらも最初のきっかけはオンラインである。そしてオンラインだけでは購入に踏み切れなかったので、現物をオフラインに確認に行った。結果としてスニーカーはオフラインで購入して、シャツはオンラインで購入した。よく言われるショールーミング的な購買というのは、最初のきっかけがオンラインのケースも、オフラインのケースも両方あるとは思うが、当てもなくオフライン店舗を探索するという行為は。以前に比べるとかなり面倒で、減少していくのではないだろうか。シャツならまだいいが、靴はサイズを揃えて在庫を持つというのはなかなか厳しいので、ショールーミングとフィッティングに徹してもいいのではないかと思った。オンラインで探し、オフラインで現物確認後に決済し、商品は別途配送される、というフローが基本で、オフライン店舗で客に変わってオンラインを最大元活用することが必要なのではないだろうかと感じた。