店舗での広告配信は顧客の購買行動を変えられるか

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今回のコロナ禍で、多くの生活者がECでの購入を増加させている。Adobeのレポートによると、2020年1月から12月までの1年間で$183 billion(約90兆円)がオンラインで消費されたと言う。これは、2019年の1年間と比較して42%の増加となる。

日本でも購入のオンラインシフトが進む中、リアルの小売店も変化しなければ生き残れなくなっている。ダグ・スティーブンス小売の未来――新しい時代を生き残る10の「リテールタイプと消費者の問いかけ」の中で、店舗を情報発信基地にするべきだと指摘しているが、大手のドラッグストアが新たな一歩を踏み出した。

ウエルシアホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松本忠久)は、株式会社マイクロアドデジタルサイネージ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:穴原誠一郎 以下MADS)が開発提供するデジタルサイネージアドネットワーク“MONOLITHS”を導入し、ウエルシア薬局約1,500店舗での広告配信を開始した。

ウエルシア各店のデジタルサイネージはエントランス部にて主に買い物カゴ置き場と併設し、良好な視認性を確保した。これにより入店する消費者に対して商品購入の意思決定の直前のタイミングで情報を提供し、各種メーカーのセールスリフトを実現する。

MONOLITHSはMADSが提供するデジタルサイネージアドネットワークだ。このMONOLITHSを採用することで、広告の配信量、配信タイミング、配信店舗の自由なコントロールや天候データとの連動など、オンデマンドな広告配信が可能となり、さらにウエルシア店舗における売上データにより広告効果を可視化、分析することで店頭におけるプロモーション効果の最大化を実現する。MADSとウエルシアホールディングスは、今後もDXの一環としてデジタルサイネージ導入店舗の拡大を進め、消費者と各種メーカーの効果的なコミュニケーションの場を提供していくと言う。

マーケティングとは最適なタイミングで、顧客に最適な情報を発信し、購買行動を起こさせることだが、店舗を情報発信基地にすることで、顧客の購買体験をより良くすることは可能だ。今回の取り組みは、店頭にのみサイネージが設置されるとのことだが、今後、設置数が増えたり、コニュニケーションの精度が高まれば、顧客の購買体験も変化するだろう。

広告の配信量、配信タイミング、クリエイティブなど様々のデータが蓄積され、顧客との様々なコンタクトポイントで最適化な情報が配信されることで、セールスリフトだけでなく、ブランドスイッチにも影響を及ぼすはずだ。デジタルシフトが進む中で、店舗でのマーケティングの重要性が今後ますます高まりそうだ。デジタルサイネージだけでなく、店頭での購買体験をアップさせることが、リアル店舗でのマーケティングのポイントになりそうだ。