ウエアラブルカメラはドラレコの文脈で市場を創れるか

AI/IoT /

また興味深いカメラ系のガジェットが登場した。GREEN FUNDINGに登場した株式会社JBSのFITT360PBである。これの最大のポイントは、「身につけるドラレコ」という位置づけである。

一口にウエアラブルカメラといっても、異なる様々なシーンでの利用の可能性がある。工事や保守の現場のような特定業務上であれば、ハンズフリーなライブ中継カメラということで一定以上のニーズがある。しかし一般人が日常生活で使用するようなケースでは、盗撮(ではないか)という壁が少なからず存在をするだろう。これに対してFITT360PBは、「これはパーソナルドライブレコーダーです」と言い切った。ここが重要である。

いわゆるドラレコは、煽り運転への対抗策として急速に普及してきた。背景には街なかにある防犯カメラが、ジョージ・オーウェルのディストピアSF小説「1984」に描かれている監視社会とは異なり、現代ではむしろ社会受容性を得ていることも、ドラレコの普及の背景にあるはずだ。

一方ではGASKETで紹介してきたこうしたカメラは、まだまだ技術的な課題以上に、隠し撮りではないかという意見を払拭できていない。これに対してFITT360PBはドラレコ文脈に自らをポジショニングした。これであれば多少は敷居が下がる可能性が高い。もちろん何らかのトラブルに巻き込まれた際に、こうしたカメラらを装着していることが逆効果になる可能性もあるかもしれない。最近はケータイ電話を盗んでもあまり意味をなさなくなっているように、こうしたパーソナルドライブレコーダーも位置情報やデータを全部とは言わないまでも一定の頻度でクラウド側にアップするというのも一つの抑止策になるかもしれない。

盗撮、プライバシー、個人情報というネガティブ要素が強い文脈から離れることができるのか、それは社会に受け入れられることができるのか、そしてそこがクリアできた際に、どういうサービスが展開できるのか。少しだけ光が見えたえたような気がする。