CES2021のLGのプレスカンファレンスを紹介したい。プレスカンファレンスと言っても、実際には30分ほどの予め制作された動画が、決まった時間から公開されたものだ。視聴するためにはメディアとしての登録が必要であったのだが、YouTubeにも公開させたので、文末にリンクを張っておく。
ビデオの前半ではCOVID19に関連して、我々の生活が思いも寄らない方法で変わったことを確認した。ここ最近のLGのコピーは「Life ‘s Good」であるのだが、これに加えてCES2020では「Life is ON」というもう一つのテーマが示された。パンデミックに於いても私達は生き続ける、前に進むといったことだ。

最初に紹介されたのがCOVID関連のもの。空気清浄機やマスクである。空気清浄機には様々なラインナップがあり、オフィスや車に持ち運べるタイプのものなどもある。マスクはファンとフィルターを内蔵したものだ。




ホームアプライアンス関連でも衛生面への対応が強調されている。洗濯乾燥機ではウイルスやアレルギー物質の削減が強調され、冷蔵庫に内蔵された冷水機にはUV-CのLEDライトが内蔵されている。

COVID文脈ではないが、丸氷を作れるというのはちょっと嬉しい気はする。

調理関連でも、テイクアウトなどを含めた家での食事が増えるということを強く意識している。ネスレやクラフト・ハインツとのアライアンスでは、半調理済みの食品のQRコードをスマートフォンで読み取り、ネットにつながったレンジで最適な加熱調理設定で仕上げるという例が紹介されている。



テレビ領域ではQNED MiniLEDが発表された。これはLEDテレビではなくLCDであり、ミニLEDをバックライト光源とし、量子ドットとナノセル技術を活用して従来よりも優れた明るさとコントラストを実現するというもの。ミニLEDバックライトは最大約30,000個搭載し、最大2,500の調光ゾーンに分かれてローカルディミングする。1,000,000:1のコントラスト比が得られる。オンライン開催のために実機は当然見ていないのでなんとも言えない。


派手さはないが個人的に興味があるのはオーディオレベルの自動コントロール機能だ。映像ソースが放送だけではなくいインターネット、ブルーレイなど多様化しているために、音声レベルの違いが問題になることが多い。ラウドネス対策などが放送では進んでいるが、ネット側ではかなりバラバラだ。それを第4世代のα9プロセッサーで処理をする。単なる音量自動調整との違いを確認してみたい。


さて、本来は今年のプレスカンファレンスだ最大の目玉かもしれないものがさり気なく紹介された。ビデオのオープニングとエンディングに演出としてさらっと写っただけで、説明はない。それがサイズが可変できるディスプレイ「LG Rollable」である。下の写真をよくご覧いただきたい。スマホと思われる筐体の両サイド部分に切れ込みがあり、この部分が可変できる部分だ。
これは書き取り型のOLEDと思われる。下の写真で言うと、ディスプレイ下部側が巻き取られることでサイズが変わるのだろう。すでに巻き取れるようなディスプレイは登場しているが、実際に巻き込み機構を組み込んだものだとすると画期的だ。更にタッチインターフェイス機能も実装しているはずである。タブレットとスマホが一台で兼用できるということで、注目されている折りたたみディスプレイとの比較が気になるところだ。


さて,
一般にも公開された動画をゆっくりとご覧頂きたい。CES2021の中ではいちばん今のパンデミックの状況を反映したものであり、わかりやすくニューノーマルをプロダクトやサービスに落とし込んだものとして、現実的なものを示している。これが現実だとすると、LGはもう一つ別のプレゼンテーション「LG Future Talk」も行なっているので、そちらも動画が一般公開され次第、改めて紹介をしたい。