検温ステーションで安心と集客の両立を目指すガレリア竹町

Digital Signage/IoT /

大分駅前の商店街、ガレリア竹町の広場には、「検温ステーション鬼桜」が設置されている。この検温ステーションは、2基のスタンドで構成されており、コンセントのオブジェが設置されているスタンドでサーモセンサーによる検温を行い、その結果が桜のオブジェのあるスタンドに表示されるものだ。

サーモセンサーのあるスタンドには、センサーのほかに案内動画が流れるモニターと、検温をスタートする非接触ボタンが置かれている。
サーモセンサーのあるスタンドには、センサーのほかに案内動画が流れるモニターと、検温をスタートする非接触ボタンが置かれている。

38度以下の体温だと、桜のオブジェがピンク色に光るとともにLEDパネルに体温と「あんしんID」が表示されため、これをスマホで撮影して商店街の各店舗で提示すれば、検温済みであることを示して入店でき、特典を得られる。

桜オブジェのスタンドでは検温結果が表示される。このときは37度未満の結果だったため、桜がピンク色の照明で照らされている。
桜オブジェのスタンドでは検温結果が表示される。このときは37度未満の結果だったため、桜がピンク色の照明で照らされている。

感染予防対策としてはツッコミどころが多い。各店舗で来店者がスマホでこの写真を提示しても、来店者当人の計測結果かを証明することはできない。発行される「あんしんID」を活用するにも、検温のたびに発行されるIDにどれほどの意味があるのか。また、サーモセンサーのあるスタンドには、充電用USBポートやWi-Fiスポットも用意されており、密集を作ることになってしまう。

検温を行うスタンドは、充電用USBポートが設置されているほか、Wi-Fi6のスポットにもなっている。
検温を行うスタンドは、充電用USBポートが設置されているほか、Wi-Fi6のスポットにもなっている。

しかし、そもそもの話として、新型コロナウイルスの保有者は、無症状であっても感染力があるため、検温で有症状の人を発見できたとしても感染予防にどれほどの意味を持つのか疑問が残る。それでも各店舗が検温を行っているのは、それが顧客と従業員の健康を守る姿勢を表して「安心」をもたらすからだ。このような安心のための新習慣については、実効性について議論したり、正確で厳格な運用を追求したりする意味は薄い。それよりも、まずは受け入れたうえで何かに活用できないかと試行錯誤するほうが建設的だ。そう考えると、この検温ステーション鬼桜の検温の適当さは、とても真っ当なものだと感じる。検温をしたら、商店街のど真ん中にある桜が華やぐ、それだけで十分なのだ。

検温結果が表示されるLEDパネルのほか、商店街のお店の情報を表示するためのLEDパネルも設置されている。
検温結果が表示されるLEDパネルのほか、商店街のお店の情報を表示するためのLEDパネルも設置されている。