設置場所と非接触タッチパネルインターフェースが称賛に値する事例

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先日GASKETで紹介された池袋の空中タッチパネルが気になったので、筆者も現地で体験をしてきた。

まずは最初に紹介した記事がこちら。ここでは紹介されていない点を中心に今回はレポートをしたい。

この事例の特徴は、通路の真ん中という設置場所であることと、タッチしないタッチパネル、非接触タッチパネルを使用しているということだ。設置場所に関しては、ほとんどのタッチパネルサイネージは、通行の邪魔になるとか滞留が発生するなどの理由で、壁面や隅の方に追いやられるのが通常だ。そうなると存在自体が目に入りにくくなり、結局使われない、だから必要ないという悪循環を繰り返している。もちろん場所によっては本当に邪魔になるだろうから、そういう場合は設置を諦めるしかない。

このあたりはGASKETでは、世界で一番と二番目使われている?タッチパネルサイネージの例として、ロンドンとソウルの事例を実際に現地で体験した記事を掲載している。

こうしたGASKETの目線から見ると、今回の池袋駅の例は設置場所が画期的だ。テラスモール湘南にも通路の真ん中に置かれた例があるが、非常にレアな存在である。さらにここは巨大ターミナル駅の池袋だ。人通りは極めて多い場所である。現場は通路が相当広く、また改札口の位置関係からこの場所は案外ポツンと空いた空間のようになっているから可能だったのだろう。

このときはラッシュ時間前なので思ったより人通りは少ない。

実態の操作感を動画で紹介する。

非接触系のタッチインターフェースはいくつか存在しているが、これはその中でも最も違和感がなくサクサク動いてくれる。これには正直驚いた。動画でも伝わりにくいと思うが、通常のタッチパネルはまさにディスプレイにタッチするので、接触感がある。これに対して非接触モノはそれがないので、操作している実感がほとんどななく、空中を指先があてなく彷徨う感じがして心地よくないのがほとんどだ。

この事例ではそこをいくつかの方法で回避できている。ポイントはディスプレイまでの距離だ。

外周手前の黒い部分が赤外線センサー。この写真ではわかりやすくするためにディスプレイをタッチするまで指を置くにしている。

写真でわかるように、筐体に対してディスプレイは5センチほど奥に設置されている。指が近づくと円と四角を組み合わせたターゲットスコープのようなものが表示される。これによってXY軸方向の指先の位置が自分でわかる。またこれが表示されるタイミングも絶妙である。ディスプレイから5センチ手前に赤外線センサーがつけてあり、指先がディスプレイに到達する前にこのスコープが表示されるので。指は空中を彷徨う感覚が全くない。非接触が目的なのに誤ってディスプレイを触ってしまうことがないのだ。注意点としては、赤外線方式だと、座標指定を正確にと言うか細かい精度が出しにくいので、画面のボタンデザインや配置もそれを考慮しておく必要がある。

設置も2台セットにしてあるのもイギリスやソウルの事例と同じである。

根本的な問題としては、外国人向けということならわからなくもないが、この場所で果たして案内が必要なのかということ。もうひとつあえて記事では言及しないが提供される情報とUIの問題。音声入力はほとんど使えないレベルだ。

という問題はあるが、設置場所と非接触ユーザーインターフェース2点は、日本の現状からすると称賛に値すると思う。