日本初、スタジオが主役の映画「音響ハウス」で感じる熱量と場のチカラ

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音響ハウスは銀座にあるスタジオである。スタジオと言ってもいろいろあるが、音響ハウスは音楽のレコーディング、ミキシング、マスタリングスタジオ、映像の編集とMAスタジオを備えた複合スタジオである。1974年設立でスタジオ業界的には老舗の部類に入る。またレコード会社系のスタジオが多い中で、音響ハウスはインディペンデントである。

そんな音響ハウスが映画になった。どうやら企画は音響ハウス自体から出てきたようだ。社史編纂的なことがきっかけだろうが、ここで語られているのは音響ハウスの歴史だけではない。クリエイティブな仕事に向かうときに必要なことが表現されている。クリエイティブと書くと音楽とか映像の話だけのように聞こえるこえるかもしれないがそんなことはない。創造的な仕事、新しい仕事、楽しい仕事と言い換えても問題ない。

筆者は公開初日に観に行ったので、初日だったので舞台挨拶があり監督の相原氏や佐橋氏、飯尾氏の話も聞くことができた。

左から監督の相原裕美氏、テーマ曲のプロデュースと主演?のギタリストの佐橋佳幸氏、テーマ曲を歌うHANA氏、レコーディングエンジニアの飯尾芳史氏、音響ハウスの高根護康氏

筆者は音響ハウスではMAを3、4回やった。MAとはMA-V、マルチオーディオ・ビデオの略で、要するに映像に音楽やナレーション効果音を入れることだ。筆者は音楽の仕事ではなくあくまでも映像側だったが、音響ハウスは建物というか場になんともいえない空気感があるのは事実。映像編集がメインのIMAGICAとかソニーPCLとかとは異なる場の感じだ。そんなことを映画に登場する松任谷夫妻や佐野元春氏や坂本龍一氏が語る。

ドキュメンタリー映画的に一般の人が見てどういう感想を持つのかはよくわからないが、現場感がものすごく伝わる作品だし、ラストで出演者、特に飯尾氏のコメントはすべての人にとって刺さると思う。