「ステイホームでOOH?それ無理でしょ」に答えを用意すること

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ビズライト・テクノロジーが10月8日に、インプレッションベースのデジタルサイネージに関するニュースリリースを出した。これは意欲的でもあり挑戦的でもある。おそらく今までここに目をつぶってきた交通広告関係者にとっては、一番見たくない内容だろうと思う。

GASKETでは何度も述べているが、新型コロナ感染症拡大以降、「ステイホームにおけるアウトオブホームメディア」の存在そのものが問われている。ここはひたすらシンプルに問われている。関係者はこれに対する答えを考え用意し、実行する必要がある。残念だが感染症の行方は誰にもわからない。コロナに関してデジタルサイネージ関係者にできることは何一つない。「注意喚起情報を掲出する」などという話は、まったくもっていまデジタルサイネージが直面している過去最大の課題に対しては全く無意味な行為だ。コロナを無くすことも、電車に乗客を連れてくることもできない。もちろんそれは関係者のせいでも一切ない。つまりはどうしようもないことだ。

その上で、どうするかという話である。何もしないか何かをするか。何かとはなにか。何もしないでも今後も事業継続できるのは、極めて一部の事例やロケーションに限られる。それ以外はおそらく3年も持たない。

逆風というのは視点を変えると追い風になる。また逆風であってもヨットや飛行機の飛ぶ原理(ベルヌーイの定理)を使えば風上に進むこともできる。実際にこのタイミングこそデジタルサイネージ絶好のチャンスと見て、大規模な新規参入を準備している事業者がある。見ている世界が違えば、今の状況はむしろ超強力な追い風が吹いているからだ。

同じことは飲食業界でも起きている。都心部の飲食店ははっきり言ってもともと供給過剰だ。人口の多さに支えられて立地さえよければどんな店でも成立した。これが大阪あたりに行くと駄目な店は淘汰される。東京の飲食点ははっきり言って甘い。飲食の世界でも、クラウドキッチンやゴーストキッチンと呼ばれるビジネス、テイクアウトやデリバリー、キッチンカーと言った新ビジネスがものすごく活況である。なぜなら人間は食事をしないわけにはいかないから、その再編が起きているだけのことである。

さて、デジタルサイネージにおけるインプレッションとは何か。これはビズライト・テクノロジーが単独で決めることでは全く無い。各社のやり方考え方、それを利用する広告主などにとって意味があるものなのか。それは関係者全員で決めていくものだ。当面は(一社)デジタルサイネージコンソーシアムと、(公社)日本アドバタイザーズ協会になるだろう。実際その動きが始まっている。

インプレッション取引に移行することが目的ではない。「ステイホームでOOH?それ無理でしょ。」いう疑問に対する答えを用意できれば、やり方は何でもいい。