レジに並ばなくていい、イオンの「レジゴー」を試してみた

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イオンが昨年からスマホを使ったレジを導入しているという話を知って、遅ればせながら体験をしてきた。筆者はシアトルのAmazon go、福岡と千葉のTRIAL、高輪ゲートウエイのTOUCH TO GO、ソウルや深センのコンビニなどで類似のサービスを数多く体験しているので、それらとの比較も踏まえて紹介しする。

まずは最初に、入口近くに置かれているスマホを取る。台の上のサイネージディスプレイではレジゴーの使い方を説明しているが、ほぼ直感的に使うことができる。

スマホはショッピングカートの専用の部分に置いて使う。これはまさに置いているだけで、特別な仕組みはない。

スマホのカバーを外してみたが、スマホは普通のアンドロイド端末のようだ。背面にRFタグのようなものが貼ってあり、スマホを店外に持ち出すとアラームが鳴るのではないかと思うが、実際に試していないのではっきりしたことはわからない。通信はWiFiのようである。

カートに置くとカメラ部分は覆われることはなく、カメラで商品のバーコードをスキャンしていく。

トマトをスキャンしている様子。画面内のどこにバーコードあっても反応はとても早い。カメラ画像がリアルタイムで映るので、バーコードの位置合わせは慣れてくれば特に問題はない。

最後にスキャンした商品の情報が一番上に表示されている。

次の商品をスキャンするためには、スマホ画面上の「スキャン」を毎回タップする必要がある。今回はこれが一番面倒だった。カメラを起動しないとスキャンできず、スキャンしたらその内容が表示される画面に遷移してしまうので、毎回この作業をする仕様になっている。

購入をやめたいときには、もちろん削除することも可能。買い物途中で購入をやめるケースは当然考えられるが、商品はカートのカゴの中にあるので、購入をやめた商品は自分で元の場所に戻す必要がある。

買い物をすべて終えると会計を行う。現状ではスマホだけでは支払いをすることはできないので、レジゴー専用レジに行く。筆者が買い物をした時間帯はさほど混雑はしていなかったが、何レーンかある有人レジには数人が並んでいる状態であったが、レジゴー専用レジは列は無く、待ち時間はゼロだった。レジ袋は有料で、大小2種類が用意されている。これの購入はレジ袋用のバーコードを読み込ませる。そのためにはカートに乗せていたスマホを手にとって、バーコードをスキャンさせる。このすぐ奥にレジゴー支払い用の端末が並んでいる。

スマゴー専用の支払いレジには支払いコードのQRコードが貼られており、これを読み込むと、

その支払い端末にスマホがスキャンした情報、つまり購入情報が転送される。この時間もあっという間で待ち時間は全く無い。

買い物データの転送が完了したことを示す画面。

続いて支払いを促す画面が表示され、現金、クレジットカード、WAONカードでの支払いを行う。これは最近非常に多くなってきた支払いセルフレジと同じ要領だ。

レジゴーは従来のレジで行っていたレジでの商品の読み込み時間を、買い物中に分散させていることになる。これによってレジでの行列が起こりにくくなる。気になるのはバーコードの読み込み忘れが故意でなくても起こり得るようには思った。さきほどの買うのを辞めた場合でも商品を元の場所に戻し忘れるということはあってもおかしくはない。

全部の歯品のバーコードをスキャンしたかどうかをチェックする機能は無いように思う。これを把握するためにはAmazon goのような非常に高度なシステム投資が必要なるが、ここはどうやら性善説に基づいているようだ。これによってどれくらいのロスが発生するのか、それは通常のレジの場合との違いがどれくらいなのかはわからないが、日本人は真面目ということなのだと思う。

一応、支払いレジの近くには担当者がいて、精算した内容を一覧できるディスプレイがあるが、コストコのようなレシートをショッピングカートをまじまじとチェックするようなことは一切なかった。

レジゴーはTRIALのタブレットがカートに付いているものと、客側からすると同じことで、セルフレジ付きショッピングカートということになる。TRIALはタブレットを利用していること、バーコードの読み込みは別に赤外線によるバーコードリーダーがカートに装着されているのに対して、レジゴーはすべてがスマホだけで行われている。おそらくコストはTRIALに比べると格段に安いと思われる。

使用されたスマホは、支払場所に近くで回収されて、担当者によってアルコール消毒されて入口側に再び置かれている。この作業は結構頻繁に行われているのでこのコストは結構かかっているはずだ。

近い将来、スマホは客のものをそのまま使うつまり専用アプリが提供されることになると思うが、それによって管理コストは劇的に定価するのではないだろうか。さらに支払いも各自のスマホで行えるようにあればそうしたコストは更に低下するはずだ。

商品を毎回毎回スキャンするのは確かに面倒ではあるが、レジでそれをまとめて行うこと、レジ待ちの列に並ぶことによる「体験的な時間ロス」はスマゴーによる分散化ではかなり改善されていると感じる。当日見た感じでの利用率は2割も行っていないと思う。

客が何を買ったかは本来は売った側が把握するべきで、それを客に作業をさせるということ、さらに特に値引きがあるわけでもないこと、というのが議論はあるかもしれないが、体感的には確実に快適なサービスである。利用率は2割程度だとおもうが、どれくらい受け入れられるものなのか、定期的に足を運んでみようと思う。