ユニクロ原宿店のディスプレイ✕タッチペン体験の可能性

Digital Signage /

新しく駅周りが変わってきていて今話題になっている原宿に、2020年6月5日ユニクロがオープンした。オープン前に偶然見つけたSNSニュースで、タッチペンを使って壁面のモニターを操作する映像があったため、コロナ時代のタッチディスプレイをどうしていくべきなのかのヒントを得るために早速見てきた。

エスカレーターを降りると、見慣れたユニクロの服を売っている店舗とは別に、小さなディスプレイが壁じゅうに設置された施設があったのでそちらから入ってみることにした。入り口で店員からタッチペンを手渡された。

入り口でアルコール消毒を促されたあと、タッチペンを渡された。

壁には240台のディスプレイが設置されている。ほとんどの人がタッチペンで操作をしており、直接指で触っている人は50人くらいのうち1人しか見受けられなかった。タッチペンは出口で回収される。

それぞれのディスプレイには、ユニクロの服を着た人が1人ずつ映っている。画面をタッチをすると選択肢が2つ出てくる。「テーマで見つかる新たなスタイル」がタッチディスプレイで操作するもので、「パシャっと見つかる気になるアイテム」は自分のスマホ内の画像から類似商品が検索できる。

「テーマで見つかる新たなスタイル」はテーマから見つけるもので、自分がタップしていたディスプレイを囲む8面のディスプレイが反応し、その中から好きな着こなしやテーマをタッチすると、テーマに付随した着こなしをした人の映像が8面に映し出される。さらに選択していくと服の詳細と置いてある店舗内の位置が表示される。つまりコンテンツはごく普通の階層構造になっていて、次の選択肢の表示方法が周辺の8画面になっていく構造である。これは8個のボタンが1画面に連続するよりも遥かに見やすくて楽しい。表示連動技術的にはなかなか高度である。また表示されるQRコードを読み込めばディスプレイから離れてもマップを見ながら店内を移動できる。

周りの8面が反応する
気になる画面を選択
スマホに店内マップを渡すことが可能

定期的に240面のディスプレイの映像は切り替わり、ディスプレイ同士が同期したクリエイティブなコンテンツが流れる。その場合でも自分のタップしている画面とその周り8面はそのままなので気にせず調べ物を続けることができる。大型のタッチディスプレイによくあることなのだが、いざ調べたいときに画面が大きすぎたりとか、自分だけが長時間画面を占領してしまうことを気になるとこがある。画面が大きいので他の人に調べている内容を見られたりするのが気になったりもするが、ここまで小さいディスプレイがたくさん並んでいるとその問題もない。小さな画面だからこそ周りの画面も連動させて効率的に使えるところも良かった。

なお、メインの店舗側に設置してあるよくあるタイプの案内タッチディスプレイは、ディスプレイの横にアルコールディスペンサーが置いてあるのみでタッチペンは置かれていなかった。

左側にポンプタイプのサニタイザー

今回タッチペンを使ってみて気づいたことは、タッチペンを持たせることによってタッチディスプレイに興味を持ち、触る時間も長くなるのではないかということだ。探したい商品が決まっているなど、目的がはっきりしていると必要最低限しか触らないので、気になる人だけアルコール消毒してもらえるようにポンプをディスプレイの横に置くだけで良いと思う。それに対して240台もの体験型タッチディスプレイのあるこうした施設では、ただ入り口で「どうぞディスプレイを触ってみてください」と言われるより、タッチペンを渡されたほうが体験してもらえる確率も時間も長くなるだろう。

ユニクロのビデオを見ると、元々はタッチペンを使うという想定はしていないことがわかる。

ユニクロ原宿店が今後どういう運用をするのか分からないが、コロナが収まったあとでも場面次第だとは思うが、体験型のタッチディスプレイにはタッチペンを用いたコミュニケーションを取り入れるのは案外あるかもしれない。