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【問題】次の文を読んでビジネスを10本考えよ

AI/Digital Signage/IoT/Media /

超潔癖化社会における仕事の創り方の話である。

3つの密
「密閉」換気の悪い密閉空間
「密集」多数が集まる密集場所
「密接」間近で会話や発声をする密接場面

こうした密を回避すべき理由はなんだろうか。ある空間における人間の数が多ければ、そこにいる感染者数も比例して多くなるはずだ。新型コロナウイルスは人間が媒介者であり感染者である。ペットから感染したというニュースも見たが、続報がないのでよくわからない。人間が発する飛沫が人の粘膜に直接、またはたとえばドアノブなどを介して指などに付着して、そこからウイルスが侵入をするという経路らしい。

筆者の場合だと、プレゼンテーションなどでノートパソコンを前にして1時間も話したあとには、画面にたくさんの飛沫痕が残っているのをいつも見かける。気持ちのいいものではないので、頻繁に画面やキーボードを拭くように以前からしている。

プレゼンしている時は大声でずっと話し続けるので飛沫が多そうだ。画面の飛沫痕を見ると、普通の会話でもそれが発生しているのは確実であり、見えていないだけで人が喋る場所では大量に放出されていることが想像できる。そう考えたらたとえば飲食店だと、厨房、配膳、隣の席からも飛沫がやってきていることは今となって考えれば当たり前に思える。いわゆるバイキングとか、蓋がない回転寿司とかもう無理かもしない。

もう一つ、気にかかることがある。
わたしたちはこの何ヶ月間、明らかに細菌やウイルスから距離をおく生活をしている。そして今後こうした距離感はいまよりも徐々に薄れていくだろう。気になるのはここ数ヶ月のクリーンな生活で、僕らの耐性が落ちているようなことはないのだろうか。今まではかからなかった、かかっていてもどうにかなっていた病気にかかりやすくなったりしないのだろうか。

何れにせよ、さまざまな密回避という行動様式は今後も継続するに越したことはない。だが仮に使用する席数を一人おき、つまり半分にしたとすると、同じ売上を得るためには単価を2倍にする必要がある。飛行機や新幹線も同じことだ。

これまでの経済活動は、数が多い、すなわち密であればあるほど望ましいものであったが、全く逆のことが求められてしまうという矛盾を抱えていくことになる。これを解決するには、数に依存しない構造にするか、数に依存しても問題が無くするの2択である。前者は根本的な社会構造改革が必要で、後者が対処療法ではあるが、いまの現実的な密回避行動である。

なぜGASKETでここまで延々と3密の話をしているか。それは私たちの脳の奥の方に、3密回避の行動がセットされたと考えているからだ。何を見ても無意識に脳内センシングして、接触の可否を判断するようになってしまった。これまでは紙幣や硬貨をそういう目で見たことはないし、吊り革やドアノブをそこまで気に握っていたわけではない。バイキング料理からは距離を置こうとするだろうし、ATMは本当に触りたくないと思うだろう。完全なるキャッシュレス生活というのはあまり現実的ではないし、いまのところ現金オンリーの美味いラーメン屋に行けないということを意味する。

ATMとは多くの人にとっては現金を引き出すためのものだ。そこで興味深いのは、東急が行っている「キャッシュアウト」というサービスである。駅の券売機でスマホアプリを使って現金を引き出すことができる。

駅の券売機がATMになる東急の「キャッシュアウト」

筆者は利用したことがないが、3回の画面タッチで現金を引き出せそうである。一般的のATMだと多分10回かそれ以上のタッチが求められる。キャッシュアウトがなぜ少ないタッチでOKかというと、専用のスマホアプリで自分のスマホをタッチしているからだ。自分のスマホの画面タッチは感染リスクが低いとすれば(これは個々人の管理の問題になる)、給料日の密なATMに行くリスクを遥かに軽減できそうである。

もっとシンプルな対処療法としては、ATMコーナーにサニタイザー(消毒液)を置けばいい。しかし手動式のプッシュポンプだと、それこそピンポイントでプッシュする部分をATM利用者全員が触れることになる。触った後にすぐ消毒を行うから問題はないのかもしれないが、あまり気持ちいい話ではない。もちろんタッチレスのサニタイザーもあるが、課題として薬液の補充問題が残る。

だらだらと書いてきたが、ここまでの話の先にはビジネスチャンスがたくさん転がっている。筆者が大学あたりの教員か社員研修をする立場であれば、次の文を読んでビジネスを10本考えよ」という課題を出したいところだ。実際にこの周辺での新規事業をまもなく発表できそうだ。