ブラジルにおけるJCDecauxのOOHの媒体強化策

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現在も1日1万人ペースで新型コロナウイルス感染者が増えているブラジルでは、サンパウロ州で3月24日に外出禁止令が出された後、「経済優先」を掲げるボルソナロ大統領の姿勢と外出禁止令にしびれを切らした人たちの抗議デモがある中、サンパウロ州の外出禁止令は5月31日まで延長が続いている。ブラジルのJCDecauxがこの期間のOOHの役割をSNS中心に発信していたので紹介する。

「注意!家を出ないでください!」

サンパウロやリオデジャネイロなどの州知事が外出禁止要請を市民に求めた後、JCDecaux Brazilは、主要都市のデジタルサイネージに「注意!家を出ないでください!」など人々に家にいるように促し、これまでの広告キャンペーンと異なりOOHを見ている数が少なくなる状況を測定した。

前線で戦う医療関係者、感染の危険に怯えながら働く基幹サービスの従事者に、多くの人が感謝の気持ちと勇気を送りたいと願った頃は、「あなたに感謝します!」など、医療関係者への感謝のメッセージであれば、ブラジル全土の病院や保健当局等へ出勤するための主要経路の地下鉄駅、電車内、駅の外、路上のデジタルサイネージへ、パーソナライズされたメッセージをプログラマティックに配信し大きな役割を果たした。

交通機関は通常通りの運行であり、「あなたの人生で地下鉄がどれだけ不可欠か考えたことはありますか?」と地下鉄輸送のため働く人々へのメッセージをLinkedIn、Facebook、Instagram、Twitterで募集し、地下鉄の駅のデジタルサイネージにメッセージをシェアした。

「地下鉄はサンパウロの街を動かし続けています。 勇気と細心の注意を払って運行するチームに感謝します。」
「多くの人々の生活の基盤、私たちのためにありがとう。」

COVID-19拡大抑止に積極的に取り組み、広告出稿を継続する企業(3M)も紹介し、サンパウロ地下鉄の広告媒体のリード獲得を図る投稿もある。

母の日には、「母の日おめでとう!」「電話やビデオ通話は最高の贈り物になります」など複数のクリエイティブをオーディエンスに応じて配信した。

「母の日おめでとう!」

さらに、「JCDecaux University」という学習プログラムをInstagramのライブ動画とチャットで開催し、OOHのアートディレクションについて誰でも自宅で学べるようにした。

JCDecaux University

日本のOOHは、広告代理店/メディアオーナー/ロケーションオーナーの関係、オーディエンスデータの整備やオーディエンスとのコミュニケーション、B2Bマーケティング、プログラマティックへの取組み不足などからタイムリーな展開は難しいだろうが、OOHの役割や効果を工夫しながら訴求することも必要であろう。