大戸屋の注文タブレット端末の使い勝手と効率化の疑問

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和定食チェーンの大戸屋で食事をした。何回か来たことはあるのだが、ずい随分時間が空いてしまったので、各テーブルに注文用のタブレットが置かれていることは知らなかった。紙のメニューもあるので店員を呼んで普通に注文をすることもできるが、この店舗(日吉)ではほとんどの客が注文端末を利用していた。

初期画面は下のとおり。いろいろ理由はあるのだろうが、10インチほどのタブレットなのだが余白が非常に大きく写真は小さい。またこうしたタブレットは、客が帰り次の客がテーブルに付くまでに何らかの方法でリセットを行う必要があると思うのだが、筆者のテーブルにある端末はそれができていなかった。会計はレジで行うのだが、どうやらレジでの会計完了処理と端末のリセットは連動していないようである。そのため筆者の端末はすぐには使えず、店員を呼んでリセットをしてもらい操作ができるようになった。

初期画面

オーダーのプロセスを見てみよう。これは最初に定食、追加一品、生ビールを注文したあとに、生ビールのおかわりをオーダーするところだ。まず生ビールを選ぶと右側のリスト、つまりカートなのだがそこに生ビールが入っているのがわかる。

ドリンクメニューの中のアルコール

すると今度はいつ持ってくるかを聞かれる。こういう指定のニーズが無くはないのは承知しているが、「ビールは当然先だろう」とか言ってはいけないのだろう。こうしたことをシステムに落とそうとすると、システムもUIも客も複雑で面倒になるだけの典型例だ。このタイミングを指定しないと先には進めない。

こうしてわざわざいちいち聞かれると、正直言って鬱陶しい

「先」を指定するとやっと注文ボタンが表示される。ここまでたどり着くのに5タッチほどが必要。どう考えても面倒くさい。おまけに今の御時世ではそもそもタッチパネルを食事の際に触りたくはない。各テーブルに消毒液があるわけではなく、観察していてもテーブルを片付ける際に。タッチパネルを消毒するようなことは特にしていない。

注文ボタンが必要なのはわかるが、ネットでは当たり前なことでもオフラインだとやはり面倒

注文完了のコンファーム画面。

ここでもOKを押す必要があり。

2杯目のビールが運ばれ、すぐに食事も運ばれてきた。このときに、実は別のテーブルの注文を間違えて届けられるという事態が発生。このこと自体はよくあることなのだが、追加のビールもそうなのだが、ホール係りは自分は注文を受けていないので、配膳先は紙を見て確認するしかない。この際に紙に書かれた座席番号の見落としが発生するわけだ。これがホール係が注文を取っていれば、おおよその席の位置とか、性別や雰囲気などで配膳先がある程度記憶されているはずなのでミスは少ないのではないだろうか。座席番号が書いてあるから問題はない、というのはオペレーションを見ているとあくまでも机上の理屈であることがよくわかる。紙を見るひと手間が余計にかかったいて、トータルで見て、顧客の利便性は向上してるとは思えないし、店舗側の省力化や効率化に貢献しているのかも疑問である。

ヘルシーな晩ごはんになった
支払いのための伝票

さて食事が終わって帰ろうと思う。この端末では会計はできない。ごく普通に伝票を有人レジに持っていく。ここでも行列ができる。支払いは電子マネーやクレジットカードに対応しているが現金払い客が相変わらず多い。特に割り勘のときはそれが顕著になる。

大戸屋は2018年からこうした端末を導入しているようである。2年近く経過しているので課題も含めてこなれているのだろう。飲食店のIT化の相談もよく頂くのだが、様々な要素が複雑に関連するので一筋縄では行かないことが多い。大戸屋の客層から見るに、マクドナルドのモバイルオーダーのように完全にスマホ決済だけにしてもいいのではないだろうか。