アイリスオーヤマがエッジAIカメラに参入

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4月13日、アイリスオーヤマはAIアルゴリズムを搭載したネットワークカメラ「AIカメラ」を発売し、AIカメラ事業に参入すると発表した。同社では、カメラにAIアルゴリズムを搭載し、サーバではなく端末側で解析を行うことで、通信するデータ量を1/100以下に圧縮できるとしている。

アイリスオーヤマのAIカメラに搭載されるAIアルゴリズム

エッジ側でAI処理を行えるネットワークカメラとしては、1か月ほど前の3月18日に、パナソニックi-PROアイプロセンシングソリューションズがiPRO-EXTREAMの「Xシリーズ」を発表している。これも、ネットワークカメラ端末内にAIプロセッサーを搭載し、映像の分析、解析などのAI処理をカメラ内で行うことができる。これによって、サーバで行っていたAI処理の負荷を分散し、効率的なシステム運用が可能としている。

近い時期に同じような商品を出してきた両社だが、この2社の市場へのアプローチは異なる。アイリスオーヤマは、AIアルゴリズムまでをパッケージ化して提供するとともに、さらには照明システムや電子棚札など、同社が持つ商品と組み合わせ、インテグレーターとしてトータル・ソリューションを提案できるとしている。それに対してパナソニックは、「侵入検知」などのいくつかのアルゴリズムを提供するものの、AIアルゴリズムを開発するためのSDKを提供し、サードパーティーの参入を促している。こちらは、ソリューションインテグレーターになろうとしているのではなく、ハードウェアベンダーとしての立ち位置にとどまりながらも、インテグレーターが同社製品を活用できるようにSDKを提供する。

これまでは、防犯目的として監視カメラと呼ばれてきた製品カテゴリーだが、エッジAI端末となることで、さまざまなことに活用できるようになる。これまでネットワークカメラを提供してきたパナソニックと、新たに参入してきたアイリスオーヤマが、同じような時期にどちらもエッジAIとの思想で製品を出してきたのは、単なる偶然ではないだろう。エッジAIによってネットワークカメラの活用が大きく広がっていく、そのような1年になるのではないだろうか。

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