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【暫定版】Web会議を成功に導く12の技法(前編)

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新型コロナウイルスの影響で、大都市圏を中心に「家にいよう(stay home)」が定着しつつある。それに伴って、Web会議をする方も増えているだろう。そしてそれが増えたがゆえに、いろいろな課題に直面する声も聞こえてきた。

GASKETのライター陣には現場主義者が多い。そういう人は以前から、同じ場所に留まっていなかった。だからWeb会議も(失敗を含めて)百戦錬磨である。そんなGASKETから、今こそお伝えしたい「Web会議成功の秘訣」を、いくつかご紹介する。

1.3分前に集合しよう

会議の開始時刻は、大体10時とか14時30分とか、定刻が指定される。通常の物理空間での会議なら、遅刻しないように集まればいいだろう。しかしWeb会議の場合はセッティングがある。そしてそれは、どんなに慣れていても、毎回状況が異なる。通信回線やサービス提供者が使うクラウド環境がベストエフォート、つまり「生もの」だからだ。

特に混雑度が日に日に増している昨今は、先週安定していても今週は不安定、ということが頻発しがちである。時間を無駄にしないためにも、やはり最低でも3分前に集合して、接続状況を相互に確認しておいた方がいい。そして自宅のWi-Fiが不調ならスマートフォンの回線に切り替える、くらいの柔軟な対応が期待される。

2.不調な人が発生することを想定して準備しよう

どんなに準備や事前検証をしても、どうしても接続不良等のトラブルは発生する。そういう時にまず必要なのは、「不調であること」を表明し、状態を共有すること。そうでなければ、何が起きているか全体が把握できないし、問題解決に向けて手を差し伸べることもできない。

必要なのは、Web会議の代替手段を別に確保していることである。たとえばWeb会議システムには大体チャット機能があるから、いざという時にはそれで連絡するというのを事前の合意事項にしておくのがいい。また、別のサービスのチャットや電子メールといった、Web会議システムとは別系統のチャネルを確保しておくことも有効だ。

そしてどうしようもなければ、不調な人の参加を諦めるタイミングを設定すること。最初の5分以内で決断してしまうことが大事だ。

3.ミュートを活用しよう

最近はデバイスの内蔵マイクの感度も高まりつつある。ということは、予想外にいろいろな音を拾うということでもある。特にキーボードの音は、機種によっては相当うるさい。Web会議のノイズは、ノイズを発生させる側が、なかなか自覚的には気づけないことが多い。だとしたら、ミュートを積極的に活用して、不用意に音を載せないようにすべきだろう。それこそ「デフォルトはミュート」でもいい。

4.顔と声を大事にしよう

ビデオ会議の場合は、通常は自分の顔を見せることになる。だとしたら、できるだけ顔はきれいに見えた方がいい。そしてそれは「自分を美しく魅せたい」ではなく「汚いものを見せない」という、いわばカメラに写る時のエチケットのようなものとして考えるべきだろう。髭は剃るか切りそろえられているべきだし、表情にはライト(自然光がベストだがまずは照明でいい)が当たっていた方が、あなたの印象はずっとよくなる。

こうした身だしなみへの意識は、総じて女性の方が高い。残念ながら、おそらくこれまで女性の方が、身だしなみを整えて美しくあるべきだという社会的要請を強く受けていたということだろう。しかしカメラの前のエチケットに性別はない。今こそ、男性も努力すべきだ。

同様に、声にもできるだけ気を配るべきだ。話し方一つで印象は劇的に変わる。ゆっくり、落ち着いて、フレーズを短く、間違いやすい同音異義語は使わない、などの工夫だけでいい。

その時のポイントは、姿勢をよくすること。肩を少し下げ気味に後ろに引いて、肩甲骨が寄っているようにする。そして顎を少しだけ引く。そうすると、空気の通りがよくなって、声が出やすくなる。性能の良いマイクがあれば尚可だが、それ以前にできることも多い。

5.最初に世間話を5分間楽しもう

Web会議で一番失われているものが「世間話」だと言われる。しかしこれはとんでもない致命的エラーで、Web会議こそ世間話が重要だ。なぜなら参加者同士が互いの状態を詳しく知るための情報が不足しているからである。そういう時に、互いが信頼できる仲であり、敵意がないことを確認するための情報として、世間話は極めて大事だ。

その時、話題の選び方には注意しよう。政治と宗教は(こんなご時世だからこそ)御法度で、他者批判なども良くない(自分が不在の会議で批判されているかも、という邪推を生む)。最近見た映画や本の話、また散歩した時の出来事などがいいだろう。特に今は、多くの人がそういう情報に餓えている。

そして世間話は5分で終わらせよう。そうでなければ、本末転倒である。

6.会議の目的(ゴール)を最初に宣言しよう

特に自宅から参加するWeb会議の場合、どうしても自宅という日常の物理空間の圧力に押されて、会議が散漫になりがちである。Web会議だからこそ、目的(会議のゴール)を最初(タイミングは雑談の後)に宣言しよう。

また、その目的達成のための検討の順番が予め整理されていると、より一層進捗するだろう。さらにそれが事前にメール等で参加者に連絡できていればベストである。

そして究極の理想は、事前準備を進めているうちに、「あれ、会議する必要、あったっけ?」というくらい、検討が進んでいること。ただしこれは相当レベルの高いビジネススキルとマインドセットを参加者全員が備えている必要があるので、高望みをしてはいけない。

(後編に続く)