次世代型店舗のQRECS(キュレックス)とは何か

AI/Digital Signage /

楽天、amazonという2大勢力が長年日本のオンラインショッピングをリードしてきたが、最近、Yahooショッピングの存在感が増している。

Yahoo JAPANの集客力だけでなく、最近ではPayPayとの連携を強めている。Yahooショッピングで、PayPayボーナスライトが上乗せして付与されるお得なセールを定期的に開催し、集客につなげている。

筆者も以前であれば、amazonや楽天で買い物をしていたが、PayPayを使うようになってから、確かにYahooショッピングでの買い物頻度が以前より増えている。

株式会社ヴァリューズのWebサイト&アプリ市場のユーザーランキング2019によるとAmazon、楽天の2大ショッピングモールのユーザー数が拮抗している。YahooショッピングもUU数で上位2社に迫る勢いだ。

アプリ利用者数でも、PayPayがUU数を3000万以上に伸ばし、Yahoo連合が勢力を拡大していることがよくわかる。

そのYahooショッピングが新しい取り組みをスタートした。SBエンジニアリングとジョルダンと取扱商品などを手に取って、体感しながら購入できる次世代型店舗「QRECS(Quick and Real EC Shopping、キュレックス)」を共同開発し、設置する施設と出店希望ストアの申込受付を開始した。

QRECSは、ネット(オンラインショッピング)とリアル店舗の融合を実現した次世代型店舗で、商品棚とデジタルサイネージを併設する。商品棚は、仕切りのあるタイプやハンガーラックタイプなどさまざまな種類に対応しており、サイズもスペースに応じて柔軟に用意が可能だ。

オンラインショッピング限定の商品であっても、サイズや素材などを実際に体感しながら買い物ができる他、地方の名産品や旬のものなど、リアル店舗には在庫がない商品も購入できる。

ユーザーはデジタルサイネージで欲しい商品を選択し、画面に表示されたQRコードをスマホやタブレットのカメラで読み取ることで、Yahoo!ショッピングの商品ページに遷移し、そのままオンライン上で購入できるようになる。

QRECSを設置する商業施設などは、QRECSで商品を販売する出店者から出店料を受け取ることができるため、空きスペースを有効活用して新たな収益を創出できる。

一方、YahooショッピングのストアはQRECSに出店することで、ユーザーに商品の実物を体感してもらえる他、これまでオンラインではリーチできなかったユーザー層へコミュニケーションできるようになる。

QRECSは一般的なリアル店舗と異なり、現場での接客・レジ対応や在庫調整などが不要な他、月単位で契約が可能なため、期間限定のポップアップショップの出店やテストマーケティングを低コストで実施可能だ。

今後は多言語対応の他、QRECSにAI(人工知能)を活用したカメラを設置して通過・滞留人数やサイネージの閲覧数、ユーザーの属性などを計測・分析し、表示内容や出店料の検討の参考にするなど、ユーザーや設置オーナー、出店者にとってより利便性の高いサービスの実現に向けて取り組んでいくとのことだ。

QRECSにより、Yahooショッピングはネットとリアルの垣根をなくし、顧客体験をアップできる。リアル店舗のデジタルサイネージからの顧客データを分析することで、オンライン、オフラインの両面で、様々な施策を打てるようになる。PayPayとのポイントキャンペーンなどを組み合わせることで、2強との距離がますます縮みそうだ。



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