セブン-イレブンの実験店舗 麹町駅前店

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セブンイレブン麹町駅前店は、セブン-イレブン・ジャパン本社から徒歩2分程度のところにある直営店で、省人化プロジェクトなどの実験店舗に位置づけられている。ただ、Amazon Goのような、これまでにない体験を作るというよりも、すでに展開しているコンビニの効率化に力点が置かれており、ソリューション単位での試験が行われているようだ。立ち寄る機会があったので、ご紹介したい。

この店舗には、レジが3種類もある。コンビニという業態を維持したまま、省力化をする難しさが、この1枚のチャートでわかる。

コンビニが、成人向けの商品(アルコールやタバコ)もあつかえば、公共料金の支払いもでき、おでんや惣菜まで取り扱っている。この多様性を受け入れてきたのが有人レジであり、働く人々の高いスキルだと改めて思う。

出入り口付近には、2020年3月16日から始まったばかりの顔認証セルフレジが設置されている。事前に顔写真と決済用のクレジットカードの登録が必要で、利用できるのはセブンイレブン社員に限定される。

社員が顔認証レジを利用している様子を見かけたが、その他のセルフレジと変わらず、購入商品のバーコード読み取り作業を行う必要があるため、傍目には便利そうには見えなかった。通常のキャッシュレスレジでも、ICカードやバーコードをかざすだけで瞬時に行えるため、決済だけを簡単にしても時短にはならない。顔認証の技術は優れているのかもしれないが、これを使って顧客にどのような体験をさせるか、そこのデザインがまだ不十分と感じる。

この店舗には、キャッシュレス専用と現金対応の2種類のセルフレジが5台も並んでいる。これだけ並んでいるとセルフレジを使うのが当たり前に思えるのか、この店舗ではセルフレジを使う割合が非常に高かった。だれも有人レジを使っていないなか、セルフレジのすべてが埋まっている時間帯もあった。

キャッシュレス専用レジ
キャッシュレス専用レジ
現金にも対応するセルフレジ。
現金にも対応するセルフレジ。

なるほどと思ったのが、タバコの購入用のタッチパネルだ。非喫煙者や外国人の店員だと、お客からタバコの銘柄を指定されても、それが何かを見つけるのが一苦労だ。ここではお客がタッチパネルでタバコを指定すると、棚に設置されたLEDが店頭して店員がどの棚の商品を持ち出せばいいのかがわかるようになっている。人を少なくするだけでなく、店員に高度なスキルを求めないことによっても、人件費を抑えることができる。コンビニ以外でも、タバコ以外でも有用な仕組みではないだろうか。