ファーストフードがフルサービスにシフトするのか マクドナルドのモバイルオーダーで重要なこと

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1月28日からマクドナルドのモバイルオーダーが全国展開になった。GASKETでは2019年7月4日に静岡に出かけて、モバイルオーダーを体験して記事化している。今回改めてモバイルオーダーを体験して、座席で注文することを積極的に推奨していることに気がついた。

モバイルオーダーの使い方としては、店舗外で注文して受け取りに行くのと、店舗内で注文して席まで届けてくれる、いわばフルサービスの提供とも言える2つの側面がある。プロセスが微妙に異なるそれぞれの流れを簡単に書いておく。

店舗以外の場所から
(1)スマホアプリで商品選択
(2)店舗に到着
(3)アプリで決済実行
(4)注文番号を取得
(5)店内のサイネージで注文番号が表示
(6)商品を自分で受け取り

店舗内から
(!)店舗に到着
(2)スマホアプリで商品選択
(3)座席番号を入力
(4)アプリで決済実行
(5)商品が席まで届けられる

下のスクリーンショットは、商品選択が完了した状態である。このあと店舗に着いたらボタンをクリックする設定になっている。一般の飲食店とは異なり、マクドナルドは調理時間がかからないので、店舗にいる時点で位置情報を提供する=このボタンをクリックすることではじめてオーダーが入り、スタッフは商品を用意するのである。店舗以外の場所から利用する場合は、従来のように注文の列に並ぶこと無く、今いる場所から注文と決済を完了させておくことで、店舗では即受け取ることができるメリットがある。なお「店舗に到着」ボタンをクリックしない限り、実際の決済は実行されていないし、商品も用意されないので冷めてしまうとか、溶けてしまうということはない。

前回モバイルオーダーを体感したときにはなかった機能として、席まで運んでくれるサービスがアプリにも組み込まれたことだ。テーブルには番号が書かれたステッカーが張ってあり、それをアプリで入力することで、スタッフが席まで商品を運んでくれるのである。普通の飲食店と同じフルサービスの提供である。

現在各テーブルに貼られているモバイルオーダーに誘導するステッカー
昨年のステッカーはアプリへの誘導のみ

事前の注文サービズついてはマクドナルドでは以前からFAXオーダーができたが、決済は店舗で行う必要があった。席まで届けてくれるサービスというのは、在庫がなく、調理して運んでくれる場合以外には基本的にはできなかった。

店舗の側からすると、オーダー待ちの列、レジで商品を考えられる時間のロス、現金授受の煩わしさと比較して、商品を座席まで運ぶコストの方が安いという判断なのだろうか。マクドナルドのクーポンを提供しているのは、値引きによる来店誘導よりも、画一化された商品を素早く選択してもらう方が効率がいいからだ。

総合的に判断して、マクドナルドはモバイルオーダーによるコストダウンと効率化の方を選択した、と判断できるのだろうか。単にキャッシュレスとかスマホ連携とか言うことではなく、経営的な判断がどのように働いているのか。今後のモバイルオーダーの普及と、マクドナルドの判断を注目してみたい。