リアルな速度計の方がきっと心を動かす 新幹線の映像配信サービス「noricon」

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北陸新幹線に乗車したら、座席後ろの網袋に「noricon」の案内が入っていた。スマートフォフォンでJR-EAST FREE Wi-Fiに接続すると、電子書籍や動画などのコンテンツを無料で見られるサービスだ。まだ実証実験の段階で、2019年10月から2020年3月までの期間限定となっている。

dマガジン、ブックパスselection、楽天、FODなどの提携プロバイダーからの提供コンテンツのほか、「旅のしおり」などのJR東日本オリジナル動画を視聴できる。

提携プロバイダーにとっては、自社サービスを宣伝し、試してもらえるのはメリットであり、乗客には暇つぶしになる。ただ、このサービスを提供することでJR東日本にはどのようなメリットがあるのだろうか。案内の紙には「JR東日本の鉄旅がもっと楽しくなる」と記載されているが、トンネルや山間部などでは通信が不安定になるために、動画を視聴するには決して快適ではない環境であるうえ、そもそも鉄道内でスマホで雑誌を読んだり、動画を見たりすることが、鉄旅の楽しさを構成する要素なのだろうか。航空会社のなかには、搭乗機体に取り付けられたカメラの映像をシートビジョンで見えるようにしたり、機内Wi-Fiに接続したスマホにバーチャル機窓コンテンツを提供したりしているところがある。このようなコンテンツからは、搭乗そのものを楽しませようとする心意気を感じるのだが、このnoriconはどうだろう。

Youtubeでは、鉄道ファンが投稿した「運転席からの前展望」「速度計付きの車窓」などの映像が何十万回も再生されているように、鉄旅をもっと楽しくするコンテンツは、提携プロバイダーではなく、もっと身近にあるのではないかと思うのだ。noriconよりも、昔の新幹線の客室についていた速度計のほうが、鉄旅を楽しませることに貢献していたのではないだろうかと思わざるを得ないのだ。

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