ローランドの新電子ピアノ「GPX-F1 Facet」は凄いと思う

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ローランドは今までにない、電子ピアノの将来のビジョンを提示するコンセプトモデル、「GPX-F1 Facet」をCES2020で出展すると発表した。

空間で音を合成してよりグランドピアノに近い音を演出するため、スピーカーユニットなどすべて新設計したと謳っているが、実際に音を聞いていないので、これだけは何とも言えないが、まず、驚いたのは、このデザインである。宝石をイメージし、Facetと名付けられたようだが、ハリウッドのSFX映画に登場させても、まったく違和感を抱かせないだろう。違和感どころか、そうなっているに違いないと自然に受け入れることができると思う。もちろん、デザインは個人の好みなので、トラディショナルなデザイン以外は許さない、という人もいて当然だとは思うが。

GASKETが何よりも興味を持ったのが、Android対応ディスプレイを譜面台として搭載していることだ。今までも単体での液晶譜面というのは存在していた。楽譜をデジタルで管理、見ることができるわけだ。しかし、このモデルは、楽譜を見せるだけにとどまらず、外部の世界とのコネクティビティを提唱していることだ。例えば、オンラインでレッスンを受けられる。(恐らく教える方が色々な意味で戸惑ってしまい、当面は先生が受け入れない気がするけど…)その他外部デバイスと接続できる、などとメーカ側は提案している。

IoT的に言うならば、例えば、デジタル化された先生のタッチ情報を生徒側のピアノに送れば、その場で先生が”こうやるんだよ”、と今まで身振り、手ぶり教えていたことを通信で可能になる、ということは簡単に想像できる。
(身振り、手ぶりも実はかなり楽器演奏には大事なんだが)

例えば、プロがどこかコンサートなどでこういうピアノで弾いたとする。そのタッチ情報などをサーバーで一度受けて再配信する。映像は別途にストリーミングすれば良い。(レイテンシの話はさておき。きっと5Gが本格化したら問題ない気がする)自宅にこのピアノがあれば、あたかもプロが隣で弾いてくれるわけだ。

コンセプトモデルなので残念ながら、発売の予定はないそうだ。(あっても筆者が買える金額ではない気がするが)楽器は演奏して音楽を楽しむものだ。どんなスタイルでもその人が楽しめれば良いのだ。

楽器に限らずビジネスすべてにおいて、いつまでも旧態依然の伝統芸能(それはとっても大事だし、要らないとは言ってない)的な”正しい”スタイル以外を否定し続けていると取り残されてしまう時代なんだなあ、と改めて思う。筆者はちょっとだけギターを嗜むのだが、そのうち、右手と左手をアタッチすると、ギターを教えてくれるデバイスが出てくるのだろうか?

【CES2020会場から追記】現物を見てきた。雑音だらけの会場なので音の評価はできないが、普通にちゃんと鳴っている。天板の裏側には下から組み込みのプロジェクターで映像が投影されていた。