コトPOPで差別化をはかるTrader Joe’s

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モノが売れない時代だと言われている。ネットショップが普及し、消費者の選択肢が増える中で、価値を提供できない企業は苦戦する。いつでも、どこでもアマゾンでワンクリックで買い物ができる時代に、モノだけを売って勝負していても勝ち目はない。今の消費者にはただモノを売るのではなく、コト(体験)を売るべきだ。

スーパーマーケット近未来戦略」(水元仁志著)のなかに「コトPOP」という言葉が紹介されていた。「コトPOP」は商品の価値を見える化する販売ツールだ。

コトを売るために、店舗を「コトPOP」で飾り、体験型にシフトして成功しているのがアメリカのTrader Joe’sだ。2017年に創業50年を迎えた同社は、日本ではショッピングバッグが有名だが、顧客を喜ばせるコトを意識した買い物体験が現地では人気になっている。

Trader Joe’sの店舗の展示は他のチェーンとは異なる。新製品は「コトPOP」で展示され、オリジナルトレーナーを着た店員が試食品を配り、友人のように話しかけてくる。子供も楽しめる店づくりが徹底され、顧客がワクワクしながら買い物できる。

POPは専属のデザイナーが全て店内で作り、店舗を魅力的なスペースにしている。いつも新製品をサンプリングし、顧客との関係をよりよいもの変えようとしている。モノを買いに行くのではなく、何か新しいコトに出会えるワクワクな体験が、Trader Joe’sの強みになっている。

アマゾンにはできないビジネスモデル、リアルでの体験を意識することがこれからの店舗には求められる。Whole Foods MarketやAmazon Goが日本では話題になりがちだが、このTrader Joe’sからも目が離せない。