【InterBEE2019】Vol.02 GASKET的な基調講演、セッションの見どころ聞きどころ

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GASKETが独断と偏見と、裏話を含めてお届けするInterBEE2019の見どころ、聞きどころ。今回は基調講演やセッションの中から、キラリと光る、見落としがちな、他では聞けないものをこっそりと推薦したいと思う。

グローバルメディアビジネスと変化のテクノロジードライバー

IABMのアナリストによるメディアの今後を、技術、コンテンツ、マネージメント、ファイナンスなどあらゆる観点から展望するもの。やや総論的な内容になるとは思うが、こういう見方をしている放送関係者は日本ではあまり見かけない。そういう点で、視座の置き方の参考になるはず。

放送システムのIP化のための技術要素 〜 マルチキャスト、同期、自動化、可視化、ネットワークデザイン詳説

スポンサー企業によるセッションではあるが、2時間でこれだけを一気に学べるという点では必見かつ秀逸。IPを生理的に受け入れたくない、アイデンティティーの喪失と思っておられる貴兄にこそこっそり参加していただきたい。

AIと放送の未来 ~ AIを活用した様々放送事例とSpecteeが見据える未来の放送のカタチ

こちらもスポンサーセッションなれど侮れない内容。AIが放送のどこにどう使われるのかを俯瞰することができる。

教育はデジタルで変われるのか?変われないのか?

InterBEEらしからぬテーマと思われるかもしれないが然に非らず。テレビ業界が思い込んでいるメディア論の外側では、メディア的なるものが確実に放送が独占してきた技術やインフラ、人々へのリーチを獲得してきていることに気がつく必要がある。その中で教育というのは知的好奇心を満たすという意味において思いっきり放送のある部分と競合する。

クラブカルチャー最前線、東京のナイトライフは進化するか?

言っておくがギロッポンでフィーバーする話ではない。カルチャーの話である。ベルリンなどのヨーロッパの事例から、日本ではどういうナイトライフ、ナイトカルチャーが芽生えることができるのか。放送文化的に無視できない内容である。

映像の外側で、すべてがメディア化する時代のアクティビスト達

タイトルがすべてを表しているセッション。放送の外側でじわじわ進行しているの包囲網の話だ。

5Gセッション2019

InterBEEにも全キャリア揃い踏みで5Gを語る。行間を読むセッションかと思われる。

スポーツ映像制作の最新技術

GASKETのレコメンドセッションの中では最もInterBEE的なものだろうか。オリパラを始めとしたビッグイベントと、スポーツテックによるスポーツ体験の多様化に放送局はどう対処するのか。まさに日進月歩の領域だ。

都市をメディア化する~case of 深セン&渋谷~

このセッションは都市のメディア化という概念をどう捉えるかによって評価が分かれるのかもしれない。たとえば早稲田大学の若林幹夫氏は、「電子的なメディアが物質的な都市における身体の集合性を地理的な空間から部分的に解放すると同時に、集合的な身体の物質性とそれらが場を占める都市や世界の空間性が、電子的なメディアが可能にする関係の場を枠付け、縁取っている」と述べて、現実の都市がヴァーチュアルな都市を内包していることを示している。どこまでアカデミックな議論になるのか、深センのライトショーの話だけでは決して終わらないはずだ。

消費行動の変化に広告主はどう対応し、テレビ業界は何をすべきか?

毎年、放送通信融合を語る場としてすでに伝統芸能の域に達しているConnectedにおいて、これはなかなか他では聞くことはできないセッションだ。本当は局の営業に聞いてもらいたいが、たぶん理解を超えた内容だとは思う。

視聴データってなに?~技術が変える!ビッグデータの収集から活用まで~

なによりもこのセッションが民放技術報告会で実施されることに時代の変化を感じてもらいたい。

モビリティエンタテインメント~これからの車内空間のあり方~

放送とは関係ない話。しかしわたしたちがまもなく直面する、移動時間が超ヒマになる社会を今から見越しておこうという話。アノニマスでオートノマスなモビリティの中ではどういうテレビ番組がウケるか、という話では一切ない。

パッションテックが新たなメディア・コミュニティの可能性を拓く

これはニッチメディアの話である。Nobodtsurfこちらの解説を見て何か感じることがあるのであればこのセッションは必須だ。そうでないなら時間の無駄だ。

いかがだろうか。独断と偏見に満ちたレコメンドになってしまった。今年は従来の放送機器展的にも、通信放送融合ネタ的にも、どちらも新ネタが極めて少ないのだ。今年はそちらには目を向けずに、明後日の話を今からInterBEEで仕込んでおく、それが間違いなくオススメなのである。

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