デジタルサイネージコンソーシアム(DSC)が2回目となるオープンラボを開催した。このオープンラボは、広告や販促と言った領域だけにとどまることなく、新しいビジネス領域を広げるためのイベントである。
会場となった慶應義塾大学の三田キャンパスには46社70名の参加者が集まった。この内訳は半分がDSC会員で、半分が非会員である。DSC会員以外にもオープンなイベントで、会員以外の企業や人々がデジタルサイネージに関心を持ってもらうことがこのイベントの目的のひとつであるからだ。
DELISH KITCHENを展開しているエブリーの鵜飼氏は、世代ごとに献立を考える場所としての「店頭」という場所の重要性を分析しながら、年配は店頭で食材を見ただけで献立を構築できるが、30代くらいまではそれができないことを指摘して、これに対応した購買体験を提供できるように考えているそうだ。また買い物には非日常を楽しむ場合と、効率を最優先する場合があり、これらはセグメントの二者択一ではなく、その時の状況によって変化する。そこで特定ユーザーを一気通貫で追える世界観を提供することを目指しているとした。

スポンサープレゼンテーションで登壇したビズライト・テクノロジーの三島氏は、先日発表した鉄道言う車両内でのカメラを利活用したダイナミックサイネージの概要を説明した。

LINEの比企氏は、アリペイやWechatで注目されているミニアプリのLINE版と言えるLIFFの紹介を行った。LIFFはLINE Front-end Frameworkの略で、LINEアプリ内で動作するウェブアプリのプラットフォームである。LIFFを活用したOMO的なサービスへの期待を語った。

スポンサープレゼンの2つ目として、ナノオプト・メディアの大嶋氏が来年は開催日が通常の6月から4月に変更になるDSJ(デジタルサイネージジャパン)の概要説明を行った。

ビービットの藤井氏は、自著である「アフターデジタル」をベースにしたOMOの概念と事例を解説した。アフターデジタルとは、すでに始まっているオンラインとオフラインの境目が無くなる世界観のことだ。それはオフライン行動がデジタルデータ化して個人に紐付いて利活用できる時代とも言える。そこでは属性によるターゲティングから状況によるターゲティングがシフトが加速し、それらを実現するセンシングやモバイル、AIといったテクノロジーが貢献するとした。

