【InterBEE2019】Vol.04 DOMMUNEでのライブ配信を1万人以上が視聴

Media /

InterBEEらしからぬ企画が今年も目白押しのINTER BEE IGNITIONのセッション。「クラブカルチャー最前線、東京のナイトライフは進化するか?」と題された企画では、DOMMUNEでライブ配信され、1万人以上の視聴があった。

DOMMUNEは宇川直宏が主宰する、東京・渋谷のライブストリーミングチャンネル/スタジオで2010年3月から続いている。共同体を意味するCOMMUNE(コミューン)の先を目指した「Cの次のD」というのが「DOMMUNE」という名前の由来である。DOMMUNEは東京のナイトクラブシーンだけではなく、アートやカルチャーまでも牽引するメディアである。よくある話だが、知らない人は全く知らないが、知っている人は皆DOMMUNEファンであり、まさにコミューン、コミュニティーを明確に形成している。当日のライブ配信の視聴者数は1万を超えた。公式Twitterに寄せられた大量のコメントを見てもられば一目瞭然である。InterBEEという歴史あるレガシーな場に、

DOMMUNEの宇川直宏氏

セッション内容は、クラブシーンと言うよりは人はなぜ踊るのかと言った話。オリパラによるタイトタイムエコノミーの脆弱さが指摘されるトーキョーに対して、今年のベルリンの壁崩壊30周年に紐づき、東京とベルリンをつなぐイベント「After30」の仕掛け人のひとりであり、都市と文化の生態系を探求するNIONの井口奈保氏が登壇。クラブシーンにおいて、今後のデジタルメディア産業は何を見すえるべきか、また踊りという文化が、いかに人を魅了し、場の力を生み出すかについて語った。

NIONの井口奈保氏

興味深いのは、モデレーターの塚田氏が今年はじめて参加したという郡上おどりを「これは日本のレイブパーティー」と指摘したこと。歴史的にも農民のガス抜きのために行われたもので、踊りは人を幸せにする。

モデレートはキュレーターでBound Baw編集長の塚田有那氏

ナイトシーンの活性化に対して宇川氏は、「クラブを作ることを目的としない、コミュニティ作りをすることが大切」と言い、SNS以降コミュニティーがライトに、軽くなっている点を指摘して、「何かのプロジェクトを執行するためのコミュニティではなく、所属意識が明確にあり、そこに集まる人達が所属意識を他の人にも共有したいと感じるものであること」と整理した。

それは日本中で絶滅の危機にあるかつて横丁文化のようなものであり、それを一棟のビルに収容できるような「縦丁」というコンセプトが壇上のメンバーから提示された。

InterBEEという日本で最も重要な映像エンターテインメントのイベント会場でナイトカルチャーが語られて、DOMMUNEで1万人以上にストリーミングされて、Twitterでは共感や意見が共有される。こうしたカオスの中に次のメディアの胎動を感じるセッションであった。

【関連記事】
・【InterBEE2019】GASKETはInterBEEのメディアパートナーです
・【InterBEE2019】Vol.01 INTER BEE IGNITIONの基調講演は、いま最も近未来のメディアを俯瞰したセッションになる
・【InterBEE2019】Vol.02 GASKET的な基調講演、セッションの見どころ聞きどころ
・【InterBEE2019】Vol.03 InterBEEはこっそりとその名前の意味を変えている
・【InterBEE2019】Vol.04 DOMMUNEでのライブ配信を1万人以上が視聴
・【InterBEE2019】Vol.06 メディアを再定義したIGNITION基調講演
・【InterBEE2019】Vol.07 都市のメディア化はビルにディスプレイを付ける話ではない。深圳市&渋谷
・【InterBEE2019】Vol.08 教育はデジタルで変われるのか?変われないのか?
・【InterBEE2019】Vol.09 InterBEEでAIはどう扱われたのか
・【InterBEE2019】Vol.10 アルファコードのリアルタイム処理の8K360°VR