キャッシュレスポイント還元 1カ月が経過

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長年の懸案だった消費税率アップ、そして突貫工事のキャッシュレスポイント還元が始まって1か月が経過する。当初危惧された店舗や飲食店レジでの大きな混乱は報道されていないようで、IT業界の一端として少々ほっとしているところだが、そもそもの目的(=税収増とキャッシュレス取引率の増加)はどうなることだろうか。これらの結果は少なくとも数か月先にならないと全容は判明しないと思われるが、お上の決めたことには従順な国民性、増税についても、とかく複雑すぎるといわれる軽減税率に対しても、時間の経過とともに世間の話題は希薄化し、なじんで行くのだろう。

一方、落ち着きをみせないは、本来、無関係なはずなのに、増税と同日に開始したキャッシュレス決済増加政策である、キャッシュレスポイント還元制度だ。経産省が今月25日に発表したところによると、加盟店舗数は約61万店となっており、日々増加の一途。また、1日当たり約10億円の対策費(消費者への還元)が発生しており、一部報道によるとこれは当初の予想より少し多いらしく、2020年3月までの予算約2,800億円では最終的に不足し、2020年6月の期日までの追加予算を組まねばならない見通しとのことだ。突貫事業のドタバタの割には、全然予算が足りないとかいうわけでもないようで、その点、日本の官僚はやっぱり優秀なのかもしれないと感じたりもする。

キャッシュレスポイント加盟店舗検索アプリ

短期間でなんとかできたと感心する一方、1地域(ショッピングセンターなど)に対象店舗が集中すると、使いにくいのが残念。絞り込みや検索機能も未搭載。今後のリファインに期待したい。

何ら対策をしないと税率アップの税収増と消費低迷による税収減が相殺されてしまい、税率アップ後、NET税収が減ってしまう可能性への対策として、いくつかの対策が講じられており、(何度もしつこいが、本来、消費税と無関係の)キャッシュレスポイント制による消費刺激策(対策予算2,800億円)もこれに含まれているものだ。

対策項目期間予算規模(概数)
幼児教育・保育無償化10月~3,900億円
食料品等の軽減税率適用10月~1兆円
キャッシュレスポイント還元10月~来年6月まで実施2,800億円
プレミアム付商品券10月~来年3月まで有効1,700億円
住宅ローン減税拡充10月~2,000億円

全く目的が異なる複数の大きな政策(キャッシュレス化推進と景気浮揚策、消費増税)を同時におこなったことで、そもそも税率アップによる景気低迷がどれほどだったのか、あるいは各景気浮揚策の効果がどれほどだったのか?キャッシュレス決済のメリットへの一般消費者の評価はどれほどなのか? といった点が非常に測定しにくい状態になることは目に見えている(あえてそうしたのかと勘繰りたくなる)が、いずれにしても消費税率アップやキャッシュレス推進策に係る政策の採点と総括は、数年後ということになろうか。

ところで、本気でキャッシュレス化率を飛躍的にアップさせたいなら、「e-円」発行。これで決まりだと筆者は思うのだが、いかがだろうか。

当然ながら政府の思惑とは真逆の反応を示す抵抗勢力も現れる