進化する米国のファッション業界 Stitch FixのAI活用法

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商品の選択肢が多すぎて、何を買えばよいかわかりにくくなっている。消費者は商品が多すぎると選択を諦め、商品の購入を見送り、すぐにサイトを離脱する。スマホではソーシャルメディアやゲームがライバルとなり、わかりやすい提案をしないとサイトから顧客はあっという間に離脱し、チャンスロスが起こる。

消費者はネットで自分の好みの商品を簡単に探したいと考えている。自分の時間を無駄にすることなく、自分にフィットする商品を見つけられれば、すぐに購入したいと考えている。マスプロダクトではなく、カスタマイズされた商品をネットが提案できれば、売上アップのチャンスが広がるはずだ。

そんな中アメリカのファッションメーカーはテクノロジーを活用し、顧客を取り込もうとしている。スタイルのトレンドを予測するAIアルゴリズムがファション業界に新しい波を起こしている。

AIが個々の顧客のスタイルを学習し、そのスタイルにフィットし、カスタマイズされた洋服をコンピューターで自動生成することが今後は当たり前になってくる。ブランドはビッグデータから作ったビジュアル画像と顧客のエンゲージメントを組み合わせ、 ECで提案することで、顧客を囲い込めるようになる。

Stitch FixはすでにAIを活用し、この動きで一歩先に進んでいる。Stitch Fixは、利用者が好みそうな衣料品とアクセサリーを選んで自宅まで届け、利用者は気に入った商品だけを購入し、それ以外は返品する。

利用者一人ひとりに合わせて衣料品やアクセサリーを5点選んで箱詰めしたもの(フィックス)を届けることで、顧客の洋服選択の悩みを解消している。数百万人もの利用者から寄せられる情報を分析することで、顧客にフィットする商品を届けられるようになり、アメリカのアクティブユーザーは2019年の第2クオーターが終わった時点で、310万人超え、順調に推移している。

Stitch Fixは会員登録時に85の項目を質問することで、顧客の趣味や予算、体型に応じた洋服を提案する。同社の会員になることで、顧客は気に入った洋服のみをストレスなく購入できるようになえう。

データサイエンスを駆使して大規模に展開する同社のパーソナライゼーションは、伝統的な実店舗やeコマースが提供するショッピング体験の先を行っている。また、データだけを活用するのでがなく、プロのスタイリストが提案に加わることが、Stitch Fixの強みになっている。

最近では、AIがトレンドやスタイルを分析し、Stitch Fixのサイトにない洋服を特定し、消費者のお気に入りの色と組み合わせ、新しいデザインを提案するアルゴリズムを動かしている。

今後はAIがファッショントレンドと顧客の好みから、自分らしい旬なファッション提案する一部のファッションECサイトが勝ち組になっていくはずだ。洋服が売れないと嘆く日本のアパレルは、アメリカのこの動きを見習った方がよいのではなかろうか?

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