【IBC2019】Vol.09 撮影照明もIoT化する ARRIのOrbiter

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ARRIが新しい高出力指向性のLED照明機材「Orbiter」を発表した。乱暴に言うとフィリップスのLED照明「Hue」のプロフェッショナル版である。色や輝度の可変をプログラミングや遠隔操作で行うことができる。

GSAKETは放送などのメディアには言及するが、撮影機材、特に照明やクレーンなどの特機に関しては専門ではない。ただ筆者個人としてはテレビ的な照明ではない、CMの現場は数多く経験しているので、大かかりな照明を扱った撮影は承知している。GASKET読者諸兄が撮影をどれくらいご存知かわからないが、照明が最も重要であるといっても過言ではない。しっかりと照明を作り込んだ場合と、テレビのワイドショーのように照明は何もしないか、せいぜいバッテリーライトという灯体を一発当てる程度とは雲泥の差である。視覚的なクオリティーの差は照明の差と言ってもいい。ARRIは照明分野でもトップメーカーの一つである。

ARRIという会社はドイツのカメラ、レンズ、照明といった撮影機材の会社である。もともとはフイルム映画の機材で、いまではデジタル化された機材を多く扱う。類似の会社はハリウッドのパナビジョンである。蛇足ながらパナビジョンとパナソニックは何の関係もない。

Orbiterの概要はオフィシャルビデオで確認いただきたい。照明機材に関心がなくても、これを見るだけで照明ってこうやっているのかとわかってもらえると思う。

Orbiterにはカラーセンサーが組み込まれており、周囲の色を測定し、同じ色を再現することができる。他のライトと即座に一致させることができる。また、パン、チルト、ロール、およびヘディングを検出する3軸加速度計や磁力計などのセンサーも搭載されている。要するにセンシングすることで作業効率やクオリティーを飛躍的に向上させてくれるということだ。IoT化は撮影現場でもこうして進行しているのである。

ARRI Orbiter

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