【IBC2019】Vol.07 Huaweiが示す5G以降の世界観

AI/IoT/Media /

IBC2019での中国勢、とりわけHuaweiの勢いは目が離せない。アメリカが国を上げて意地悪する理由はよく分かる。今回は「5G Cloud, enabling media industry transformation」というカンファレンスの概要と、ブースの展示から、Huaweiが描き、実現させようとしている5G以降メディア関連の世界観をお伝えしておく。

まずはじめに、HuaweiはクラウドXという考え方を持っている。クラウドXの概念は、クラウドベースのGPUベースのサーバー、クラウドからストリーミングされるアプリケーション、高速モバイル接続、スマートハードウェアクライアントで構成されるコンテンツおよびサービス配信フレームワークで、今日の3つの主要なユースケースであるSTBを含むクラウドPC、クラウドゲームとクラウドAR / VRをターゲットとしている。

4Gと5Gの比較とクラウドX。エッジ対応の話は記事後半に

クラウドXはゲームとVR/ARにフォーカスをしている。

あまり単純な映像配信はここでは意識していない

さらに5G以降では、4Kと8KのVR、多次元他視点という領域にフォーカスしている。この背景にはたとえば8KVRが既にリアリティになりつつあるからだ。

HMDは数年以内にもっと使いやすくなると彼らは言う
8KVRはHMDに関してはまだ試作レベルだそうだが「もう見えている」とのこと

クラウドXとメディアエッジクラウドの関係。これらは決して排他的なものではなく、相互補完的なものである。

メディアエッジエッジクラウドのポジションと特徴。

さてこの図はあくまでもHuaweiの示すものではあるが、5Gと4K8K、AR/VRの近未来を俯瞰した内容になっている。この図のどこをどう読むかによって見えてくる近未来が変わってくる。たとえばこれは5G、すなわちワイヤレスとモバイルの環境の話だが、ワイヤード、つまり光ファイバーの世界ももちろん一方で存在している。ワイヤレスはワイヤードを兼ねるというのはある程度正しいが、テクニカルに、コスト的にセキュリティ的にワイヤードが存在する意義も必ず残る。この図をどう膨らませていくのか読み解く方法は多数存在する。

こちらは5Gとクラウド、エッジの関係を示している。エッジ側では高効率かつ単純なAI処理が必要となる。特に興味深いのはエッジプロセシングだけではなく、エッジAIにはエッジレンダリングとエッジCDNを包含して見ているという点ではないだろうか。ということはまさにここには書かれていないが、ビジネススキーム的に、あるいはコントラクト的にブロックチェーンが介在しやすくなることを意味している。ここを担当に聞くと「まさにそのとおりだが、そこはHuawei自社の領域ではなくパートナーとの協業領域だ」と語った。

IBC2019では5G、AI、エッジ、8K、ブロックチェーンの全体像が薄っすらと見えてきたとGASKETは感じている。

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