JR東日本の駅ナカシェアオフィス STATION WORKは想像以上に快適だった

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JR東日本が2019年8月1日から、駅ナカシェアオフィス「STATION WORK 」を開始した。場所は東京、新宿、池袋、立川の各駅ナカである。GASKETでは早速東京駅に出かけて体験をしてみたのだが、これが意外と言っては失礼だがなかなか快適な空間であった。

東京駅の設置場所は横須賀線・総武線のある地下4階、改札内である。筆者は横須賀線を利用しているので個人的にはこの場所は非常に好都合だ。山手や京浜東北、東海道、京葉の各線の利用者からすると一番通い場所になる。まずは施設の全体像を見ていただこう。一人用のブース構造になっており、イメージ的には大きめの公衆電話ボックスくらいの空間である。なお立川には2人用のブースもあるようだ。(二人で何をするんだという話はある)ドアがフロストガラスになっていて中に人がいるかどうかはうかがい知ることができる。

JR東日本のニュースリリースより

上の写真は営業時間外(営業時間は7時から21時30分、立川はこれとは異なる)に撮影したので右上の「空」ランプは点灯していない。この表示は空いているときだけ緑色のLEDが点灯するが、なぜか「満」の表示はない。「満」の表示があってもいい気はした。

使用するためには、専用サイトからの事前予約と、直接現場での利用の両方が可能。予約には会員登録が必要で、会員になってクレジットカートを登録しておけばカード決済も可能。会員登録がなくてもSuicaなどの交通系ICカードがあれば利用できる。なおいずれの場合でも現金での決済は出来ない。

今回筆者の場合は予約すること無しで直接現場に行った。それぞれのブースには小さめの液晶タッチパネルディスプレイが付いていてこれを操作する。

空いているときのデフォルト画面。なぜかICカードの残高照会ができる
「会員」ー「QRコード」を選択し、今回は19:00までの15分間を選択
会員認証と決済のために、専用サイトにログインした状態で表示されるQRコードを下部にあるリーダーに読み込ませる
ここで再び決済方法を聞かれる
クレジットカード決済の最終確認

利用は15分単位の事前決済である。利用料金は15分ごとに250円(税別)であるが、現在はキャンペーン価格ということで150円である。予約に関しては2週間先まで可能。利用時間は最大で720分までできるようになっている。事前予約してある場合はQRコードで、現場で直接利用する場合は決済が完了した時点で入り口のラウンド型のドアが自動で開く。

内部はもちろん広いとは言えない。国際線ビジネスクラス個室の空間を四角くしたくらい、ネットカフェの個室、と言えば伝わるだろうか。こうした四角い形状と椅子が大きくはリクライニングできないので、ゆったりと横になって寝るみたいなことは出来ない。

21インチくらいのディスプレイもある。接続はHDMIだけ。ディスプレイの上にある白いものは空気清浄機。
15インチMacBook Proをデスクに置いた状態。変換ケーブルを持っていなかったので外部ディスプレイには表示させていない。右手前の茶色いものは傘立て
コンセントが2つとUSB(タイプA 2.2AなのでiPadなども充電可)、右端は室内灯のスイッチ
デスクの左側足元には小型の空調機。冷房については排熱の関係だろうと思われるが冷風扇だ。ファクトリーっぽい銀色のダクトむき出しはどうかと思う
ブース内の左側床面には荷物を置かないようにとの指示。ラウンド型の丸いドアが開いた時にここに来るためだ。
もちろんWiFi対応。パスワードは頻繁に変えるのか不明。一応消しておく。
ネットの速度は十分実用レベル。
天井にはカメラ。防犯上はやむを得ないだろうが、たぶんPC画面内も見ようと思えば見えると思うので気になる人は気になるだろう。本物の機密情報はここでは扱いにくいと思った。
退出のためのドアを開くボタン
使用中の時のディスプレイ表示
交通Cカード決済のためのリーダー

まず室内空間の居心地としては個人差はあると思うが、圧迫感を感じることはなく、適度な狭さによってむしろ仕事に集中できるというのが筆者の感想だ。天井も含めて密閉とは言わないが塞がれているので、外部(駅のコンコース)の音、駅のアナウンスなどが気になるということはない。かと言って静寂というレベルでもない。椅子の座り心地も悪くない。温度については今が一番暑い時期だが、少なくとも東京駅の地下4階は空調されているので、ブース内にある冷風扇の効果も含めて、座ってパソコン仕事をする分には快適である。

気になった事があるとすれば、利用延長ができないことだ。利用時間は予め決めたもの、今回であれば15分で、5分前にスピーカーから5分前であることのアナウンスが流れ、時間になると退出を促すアナウンスになる。そのまま延長はできないので、継続利用したい場合は一旦退出してもう一度利用手続きをすることになる。このまま居座るとどうなるのかは試していないが、それなりの警告、ひょっとすると防犯カメラもあるので警備センターあたりから直接何かを言われるのかも知れない。また退出後にもう一度利用手続きをすれば、すぐ継続できるのか、例えば5分はできないとか、その辺は試していないのでわからない。

利用する側の都合で言わせてもらえば、予定時間内に仕事が終わらなことは容易に予想できるので、次の予約が入っていない限り、ワンタッチで15分単位で延長できるような仕組み、できれば「延長ボタン」を設置してもらいたいところだ。

もう一つ細かい話だが、筆者は退出時に室内灯を消し忘れた。上の写真の真ん中ブース6だ。これが満空情報の表示とは連動しないので、実際には空いているのかどうかが現場だと案外わかりにくいのだ。上の写真を撮った時には両サイドには少なくとも人は入っていなかったのだが、「空」のサインは点灯していない。可能性としては予約が入っていたのだろうか。上の写真の状態を現場で初めて見るとブースの状況を把握しにくく、若干混乱するのは否めない。

料金については定価である15分250円、1時間だと1000円(税別)というのはちょっと高いかなあという印象だ。キャンペーン価格の150円なら1時間600円なので悪くない。ちなみに領収書は登録先メールに送られる形で発行できる。会員登録なしだと多分できない。

ここでバリバリと仕事をしなくても、ちょっと15分でも30分でもいいので仮眠しようとか、定位置を持たない筆者的には、そっちの用途のほうが多くなりそうな予感がした。スタバでドヤ顔で仕事をするよりも遥かに集中できるいい環境だと感じた。都心部などに今後増えてくれると助かる。この手のものは見た目ではどうしてもチマチマした感じがするが、出先でPC仕事などをすることが多い方は、ぜひSTATION WORKを実際に体験してみることをおすすめする。

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