ホーチミンのGrabの進化が止まらない。ついにサブスクもスタート!

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筆者は2ヶ月に一回ホーチミンを訪れているが、来るたびに街が変化している。経済が急激に成長する様子を建物や車、スマホの普及率から感じている。若者たちの多くはスマホを所有し、LineやViber、Facebookメッセンジャーを使って、コミュニケーションを楽しんでいる。観光業が伸びているホーチミンでは、ベトナム語しか話せないスタッフも多く、外国人との会話の際に、スマホの翻訳アプリが使われるようになってきた。

配車サービスのGrabがますます生活の中で欠かせないサービスになり、存在感を増している。地下鉄工事が遅れているホーチミンでの移動は渋滞がつきものだが、若者たちはGrabのバイクサービスを通勤や買い物の際の移動手段として、使っている。昼時にはGrabのスタッフがお店からランチを受け取り、オフィスに届ける姿がホーチミンでは当たり前になってきた。

観光客にとっても料金が加算されるタクシーよりも、最初に料金が決まるGrabの方が、目的地に早くつける。まだまだぼったくりが多いタクシーに比べ、料金が明確なGrabの方がはるかに安心だ。ドライバーが自分の評判を気にするため、サービスのクオリティもとても高い。

今回のベトナムではパートナーとの移動のため、7人乗りの車を使う必要があり、大きな車を事前に押さえることが可能なGrabを重宝した。最近では時間貸し(サービス名 Rent)で4時間単位で車を使用することも可能になり、顧客の利便性を高めている(普通車は2時間単位)。以前は現地の会社に前日にミニバンを予約していたが、これは価格が高く、事前に車を押さえる必要があるため面倒だ。その点、Grabはその場の人数に応じて車を予約でき、価格もリーズナブルなので使いやすい。移動の度にいちいちタクシーをつかまえたり、Grab を手配する必要がなく、時間を有効に使えるのも嬉しい。

Grabはシンガポールに続き、ここホーチミンでも、月額課金のサブスクリプションサービスを始めている。Grabでバイクや車を頻繁に使用する場合、30日間でお得に乗車できるプランを開始した。例えば、Grabバイクを40回使用する30-Day Bike Planだと通常100万ドン(約5000円)かかるが、このプランを事前購入すると45万ドン(2250円)となり、55%も節約できる。車にも同様のプランがあり、こちらもお得な設定になっている。それ以外にもバイク、車、フードデリバリーを組み合わせたプラン”Crush” in 30Dもあり、ベトナム人のライフスタイルにフィットするサービスが提供されている。

このサブスクリプションによって、Grabは顧客を1ヶ月間囲い込める。競合のGo-Vietは数ヶ月前から値引きキャンペーンを行い、シェアを高めていたが、Grabの巻き返しを受け、一時の勢いを失っている。強者のGrabはサブスクリプションモデルを導入することで、競合に勝利するだけでなく、前もってキャッシュを受け取るメリットも手に入れた。

Grabのサブスクリプションモデルは法人、特に食料品のデリバリー事業に効果を発揮しそうだ。このサブスクリプションサービスによって、企業へのランチの定期配達も可能になる。従業員満足度を高めたい企業がこのサービスを採用する可能性も高そうだ。

決済サービスにも進出したGrabは、顧客の行動や購入履歴を押さえ始めている。彼らは今後このデータを活用して、確実にサービスを進化させてくるはずだ。様々なサービスを組み合わせ移動のプラットフォームになったGrabはタクシー業界や飲食業界だけでなく、金融などのサービスにも大きな影響を及ぼしそうだ。次回、ホーチミンを訪れる際に、Grabがどのように変化しているかが今から楽しみだ。

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