念願の一人暮らし。初めてのお部屋探し。様々な賃貸のサイトを見て、サイト上で気に入って実際に見てみたはいいものの、色々とイメージが違っていたり、たくさんの落とし穴にハマることも多いだろう。
そんな中でも頭を悩ませたのは、実際住むとなった場合家具を組んだ後の部屋のイメージ。意外と広く見えるものなんですよね、空っぽの部屋って。いざほぼ契約という段階になったらメジャーを持ち込んであっちこっち測れるかもしれないけれど、何件も見学に行ったりしているとそこまで時間をかけるのは難しい。
そんなとき、自分好みのインテリアを部屋の間取りに自動配置させて気軽に3Dで見ることができたならぐっと生活のイメージが湧きやすくなるのではないだろうか。
現在すでに技術的には家具を取り扱っているサイトなどで3Dで確認する手段が多数存在しており、家具を扱っているメーカーで取り入れているところも多い。
例えば、家具メーカーの「unico」は、「unico 3D Simulator」というiPad専用の家具の3Dシミュレーションアプリケーションを無料で配信している。
間取りを選択するか、または細かく自分で寸法を書くこともでき、そこへ部屋の素材を選択して実際の自分の部屋に近いものを作り、そこにunicoで取り扱っている家具を配置することができる。イメージを沸かせるため、店舗で取り扱ってはいないがサンプルのグリーン他生活雑貨などのアイテムを配置できる。
寸法は自分で細かく決められる。 部屋の材質や窓、ドアなどをつけていく。 家具を配置。実際に販売されている商品たち。 家具の上に配置する家具や家電もあるので、置く高さも調整することができる。

お気に入りのレイアウトが完成した後は、見積もりを出して印刷することができる。

このような技術を利用すれば、すでに賃貸の業者から配信されている物件情報の中の間取り図からイメージレイアウトを自動で作り出せるのではないだろうか。
そこで私は以下のような賃貸サイトの間取りイメージAIツールを提案したい。
部屋の広さ、比率、窓やドアの位置などから自動的に家具の位置を決定させる。さらに、インテリアの画像をいくつか用意し、ユーザーに好みの画像を何枚か選択してもらい、その選択肢の内容からAIで好みを判別して家具もイメージに近いものを選び出す。
配置が完了したものは、平面図と3D両方で確認でき、概ねの寸法も表示される。
さらにプラス要素として、物件自体の方角は賃貸情報のサイトで概ね表示されているはずなので、それを元に1日の太陽の差し込み具合なども確認することができるかもしれない。もちろん周りの建物の状況や階層により変わってはくるだろうが、そこまでは考慮せず、あくまでもイメージにとどめる。
この機能を導入するだけでも、部屋の生活イメージが湧きやすく、ユーザーとしても選びやすくなるのではないだろうか。賃貸業者としても、ユーザーにイメージをしてもらいやすい為、入居直前のキャンセルなどのトラブルも減らすことができる。そこで家具メーカーと提携することができれば、常に新鮮なデザインの家具のデータを更新できるようになるし、メーカー側としてもこの購買率が圧倒的に高い入居のタイミングで興味を持ってもらえるという大きなメリットが発生するだろう。
便利なアプリが開発されても、宝の持ち腐れになることが多い。それをいかに知ってもらい、有効に活用してもらえるか。まだまだお部屋探しをより快適にするためのヒントとなるツールは色々眠っていそうである。