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エストニアのような電子投票を日本もそろそろ導入しよう!

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昨日は参議院選挙が行われたが、私は週末の土曜日に期日前投票を地元の公民館で行った。本来、国会は投票率のアップを目指し、民意をできるだけ反映する対策を練るべきだ。これだけテクノロジーが発達したのだから、電子投票を検討するのが筋だと思うが、日本ではその動きは鈍い。先日もGASKETで不在者投票の記事がアップされていたが選挙に相当無駄なコストが使われていることが明らかになった。

ヨーロッパでは電子投票の動きが始まっている。ベルギーでは、国民は選挙が義務となっており、1999年の上院選では電子投票を実施し、投票率は9割りを超えた。電子政府を実現したエストニアでは、電子投票が当たり前になっている。エストニアでは、2005年の地方選挙以来なんども紙による投票だけでなく、電子投票を活用した選挙が行われている。今年の3月の議会選挙でも電子投票が行われ、電子投票で選挙を行う人が増加している。ここ数回の議会選挙の投票率は61%から64%台で推移している。

エストニアでは15歳以上の全国民にIDカードが配布され、行政手続きや交通機関の料金支払いなどに活用されている。電子投票では、このIDカードをパソコンで読み取り、自宅から移動せずに選挙を行える。当然、選挙のコストは減らせる。お金だけでなく、投票者の時間を大幅に短縮できることがわかっている。

今年の2月筆者はエストニアを訪問し、電子投票の仕組みを学んできた。エストニアでは、インターネットに接続しているPCとIDカードさえあれば、世界中のどこからでも選挙に参加することができる。エストニアで売られているパソコンにはカードリーダーがついていて、ここにIDカードを入れると電子投票をオンラインで行える。海外居住者のエストニア人にも選挙権を与えることができるので、投票率をアップでき、不公平感を減らせるようになる。

操作は簡単で、暗証番号(PIN1&2)を入力するとエリアごとに選挙名簿が表示される。あとは誰に投票するかを選択し、再びPINを入力すれば、投票は終わる。投票後もQRコードを使い専用のアプリを立ち上げることで、自分の投票結果を確認できる。不正な投票を避けるために、期間内であれば一度投票を行っ後でも、投票を変更できるシステムを採用している。

確かにサイバーアタックなどのリスクも懸念される。立ち会い人がいない中で公平な選挙が保てるか?脅迫や買収などにどう対応するか?を考える必要はある。しかし、そろそろ日本もこの低い投票率を放っておくのはやめたほうがよい。

実際、今回も若者を選挙に行かせるために、様々な施策が行われた。福井県では、福井大学文京キャンパスや県立丹生高校などに期日前投票所が開設された。18歳選挙権が定着する中で、こういった取り組みが増えることは評価したいが、若者の投票率を高めたければ、電子投票を検討すべきではなかろうか?投票率を上げるためのコストもバカにならないはずだ。

この5月、日本でも行政手続きを電子申請化する「デジタルファースト法」が成立した。行政手続きだけでなく、選挙でもこの動きを加速させて欲しいものだ。若者の投票率を本気でアップしたければ、電子投票の是非を問う議論をそろそろ真摯にスタートすべきだ。エストニアのような電子投票システムを採用することで、若者だけでなく、海外に長期滞在する人や海外出張が多いビジネスパーソンにもメリットを与えることが可能だ。未来を変えるためには若者の意見を取り入れることが重要だ。日本の衰退をとめるために電子投票を早期に導入してもらいたいものだ。

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