期日前投票ではなく不在者投票を初体験

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今日2019年7月21日は参議院議員選挙の投票日である。筆者は今回の参員選で不在者投票を初めて経験した。期日前投票ではなく、「不在者投票」である。

5月に東京都から神奈川県に転居をした筆者は、7月4日に公示された今回の参院選では神奈川に選挙権があるものだと思いこんでいた。ところが、公示後の5日か6日に、東京の選管から郵送物が届き、手続きをすれば東京都の選挙ができることを初めて知った。選挙権を得てからの転居は6回目だが、たまたま選挙が絡んだことがなかったので分からなかったのだ。

現在は選挙権は18歳以上に与えられていて、住民票がある市区町村の選挙人名簿に登録されている人が対象となる。この選挙人名簿は「定時登録」と「選挙時登録」の2種類があり、定時登録は3月1日・6月1日・9月1日・12月1日の年4回で翌2日に登録される。選挙時登録は各選挙の基準日に登録される。基準日は殆どの場合は公示日の前日が基準日になり、今回は7月3日である。選挙時登録されるのは「3ヶ月以上その区市町村の住民基本台帳に記録されて居住している人」で、選挙日までに年齢が18歳以上になる人。ということなので4月2日以前に住民登録されている人が対象。よって5月に東京都から神奈川県に転居及び住民登録をした筆者は対象外である。

では対象外の場合どうなるかは国政選挙と地方選挙で異なる。国政選挙は転居先が日本国内であれば旧住所で投票が可能。地方選挙の場合は県外への転居の場合は投票はできない。県知事、県議会議員選挙は同一県内の転居であれば転居先で投票が可能。市区町村長、市区町村議会の投票はできない。

東京側の選管から送られてきたのは、「不在者投票請求書」である。送付はレターパックプラス510円を利用している。筆者世帯は2人家族だが、世帯単位ではなく個人単位で送付されてきたので送料に1020円かかっている。

これに必要事項を記入し、郵送で「不在者投票用紙」を請求する必要がある。オンライン申請も可能だが、電子証明書付きマイナンバーカード、ICカードリーダーとドライバのインストール、クライアントソフトのインストール、電子署名ツールのインストールが必要で、人生に数回あるかどうかの不在者投票ためにこれをやるはずがない。郵送請求後2日ほどで、レターパックプラス510円で不在者投票用紙が送られてきた。これも2通別々なので1020円である。


転居先には東京都の候補者名簿も選挙公報もないので、候補者名の一覧が同封されている。

投票用紙を持って、期日前投票なども受け付けている地元の市役所まで投票前日の20日(土)の17時頃出向いた。受付は20時までである。現場で先ほとの投票用紙を出すと、現場にいた職員の人では対応ができないらしく、電話で別の職員を呼び出して対応してくれた。

投票そのものは普通と同じであるが、投票用紙はその場の投票箱に入れるのではなく、二重に封入して職員に手渡しする。その後どうなるのか聞いたところ、本日中に郵便局に持ち込み、やはりレターパックプラス510円で東京側の選管に送付するのだそうだ。ということは遠隔地送付する場合は前日では間に合わない。上のレターをよく読むと確かにその旨が記載されている。

今回の体験で思うところはたくさんある。まず一人あたり1530円の送付コストが掛かっている。せっかくマイナンバーカードがあるのだから、それでコンビニからでもスマホからでも投票できるようにすればいいのにと選挙の素人としては思わざるをを得ない。電子選挙はセキュリティの問題が指摘されるが、それを言うならいまの投票所入場券の投票所における本人確認のいい加減さはどうなのかということになる。投票所入場券がなくても生年月日を言うことができ、見た目の年齢性別で違和感がなければ投票は可能だ。筆者も実施にこれを経験している。

こうした不在者投票に関するの自治体のWEBでの説明は、見事に自治体の選挙管理委員会単位で別々のページが作られている。下記は「不在者投票請求」というキーワードでGoogleで画像検索した結果のキャプチャーだ。申請書の形式も、WEBの説明ページも、本来はすべて同じものでいいはずだが、全部独自に作成されていて、2つとして同じものはない事に驚いた。金がない自治体では職員がMSワード(パワーポイントでさえ無い)で作成したと思われる説明図もあるし、東京23区のようにリッチな自治体ではプロの手によると思われるWEBが多い。こうした費用は税金から我々民間に還流されている。無駄といえば無駄、でもそれが経済循環であることも間違いない。実際地方で個人に近いレベルでWEB細作や印刷物の制作をしている人を何人も知っているが、彼らはこれで食っている。地域密着の土建業と何ら変わりはない。

電子投票への障壁は他さまざまあるのだろうが、スマホで投票できるようになるまでの道程は険しいことだけは確かだ。