ユニクロだからできるRFIDタグの破壊力

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ユニクロの新型セルフレジレポート第二弾である。全体像はGASKETのこちらの記事(2019年7月1日 を参照されたい。

セルフレジはRFIDタグによって実現されている。そしてこのRFIDタグは、ユニクロの全商品に貼り付けられている。そのためセルフレジで会計する場合はもちろん、有人のレジで会計する場合も、従来のように一点一点バーコードを読み取るよりも遥かに短時間で会計できるようになっている。つまりもともとユニクロのレジでの行列は短くなっている。そして更に会計を短時間で終えられるようにセルフレジも投入された。将来的にはその比率は高くなっていくことが予想できる。

また商品ごとに棚置き、ハンガーなど配置の仕方が異なるので、タグの形状も変わる。そのためにRFIDタグの付け方もさまざまで、このあたりには相当なノウハウが凝縮されていることが想像できる。

商品ごとにタグの形状が異なるので、RFIDタグも複数の種類、貼り付け方をしている
これた短パン
これはソックス
これはブリーフの場合。シールの裏側にRFIDタグがうっすら見える

ユニクロのRFIDタグは、商品の品番型番単位ではなく、一個一個ユニークな番号が振られているようだ。会計を済ませるとそれが記録されて、出入り口を通過しても問題なく通過できるが、そうではないと万引きの可能性があるのでアラームが鳴る。

さらに物量の各場面においてもこれらは活用されている。在庫管理や棚卸しなどである。また通販の配送センターも、JD.comのように自動化されている。

この映像を見ると、我々が普段目にすることがない物流の裏側の進歩に驚かされる。RFIDタグ自体のコストと、それによって実現されるメリット、そのうちいくつかはユニクロ側のコストダウンに繋がっているだろうし、いくつかは顧客側のレジ待ち解消という利便性をもたらすので成立できているのだろう。小規模な仕組みではなかなか実現できにくいことは予想できる。

話をセルフレジに戻す。会計時に行うことは、何を買ったか、それがはいくらか、そして支払い、ということになる。有人レジではこれらはすべて店側が行ってくれる。支払いが現金、クレジットカード、電子マネー、モバイルペイメントかどうかは別レイヤーの話として、支払うべき金額を把握する必要があるが、セルフレジとはそれを客にやらせることだ。

これは明らかに本来は店側が行うべきことだと思うが、ユニクロやスーパーマーケットなどでは、長い行列が発生することが多く、「長時間待たされるくらいなら自分でやってさっさと帰りたい」という方がUXとして勝るので、我々は値引きもないのに文句も言わずこの作業を行う。コンビニや駅のKIOSKなどでもUX的にセルフレジが勝る場面がある。ではすべての小売でセルフレジ化するべきなのか、という話ではまったくない。ここを見誤ると、こうした一連のプロセスを一切必要としないレジレス、ウオークスルーには最終的には勝てるはずがない。

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