DSJ2020のテーマは「街に溶け込むインターネット」ではどうだろう

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DSJ2019が終了した。参加者の数でいうと15万5,801人 前年比 1万1,995人 8.3%増となり大成功と言えるだろう。では内容的な振り返りと、来年に向けての方向性を考えてみたい。

8.3%の増加の最大要因はAWS SUMMIT TOKYOとの同時開催だ。これは両者にとって大きなメリットだったろう。ただし来年は同時開催にはならない。これはオリンピック開催に伴い、東京エリアのイベント会場が大きく利用に制限が出るためだ。来年のDSJは4月13日(月)から15日(水)に幕張メッセで、AWSは5 月 12 日(火) ~ 14 日(木) パシフィコ横浜とアナウンスされている。時期も場所も曜日も完全にバラバラだ。とにかく会場が取れないのである。DSJからすると4月の、それも月曜からの3日間という今までとは大きく異なる。

今年の中身を考えると、InteropとDSJは大盛況であった一方、CMT(Connected Media Tokyo)サイドが寂しいと言わざるを得なかった。放送関連業界の衰退傾向と、CMTの位置づけが少しづつ弱まりつつある印象がある。InterBEEがその裾野を広げる中で、CMTのポジショニングを改めて明確にする必要がある。

これは「InterBEEにはできないことをする」ということに尽きると思う。ヒントはしがらみのない全く自由な発想と人、だと思う。具体的には同時開催の別企画を立てることだろう。

DSJの中身は、三菱電機、パナソニック、ソニー、シャープ、BOEなどの大手が核となり会場を華やかに盛り上げていた。なかでもディスプレイ関連において、Crystal LED、空中ディスプレイ、シースルーディスプレイ、HDMI対応した電子ペーパーなど、バリエーションが増えただけではなく、それぞれが現実的なものとして拡大をしていることを感じられた。AI関連もいい意味で落ち着いた感がある。

セミナー関連では、新企画Next Retailingで、業界を牽引するセッションが多数開催されたこと、そしてその中身も極めて先進性の高い内容であったことが注目される。こういったセッションはリテールテックジャパンには見られないし、アメリカのDSEにもない。DSJ本体のセッション類は正直目新しいものがあったわけではないが、別に目新しければよいというものではない。物事は何でもそうだが、変えることの労力よりも、新たに作ってしまったほうが早いこともよくあることだ。

Interopを変えるよりも、DSJを始める、CMT、LBJ、APPSJ、NextRetailingなど全部がそういう発想だ。これは核となるInterop自身も変わり続けながらも、核が揺るがない、ブレないからこそ可能なことなのだ。

来年のDSJについて、終了直後の記憶と印象が鮮明なままの状態で考えてみた。キャッチコピー的に表現するのであれば、これまで「街に飛び出すインターネット」だったデジタルサイネージは、今後リテール領域を軸に、「街と溶け合うインターネット」になるだろう。これらはOMO、都市のメディア化というところまで包含する。

さあ、また来年に向けて準備を始めよう。時間はたった10ヶ月しかないのだ。

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