【DSJ2019】LIVE BOARD神内社長が基調講演「Power of OOH」で登壇

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DSJ2019の基調講演で、株式会社LIVE BOARD社長の神内一郎氏が登壇し、Power of OOH – 5G時代に向けたOOHメディアのデジタルトランスフォーメーション – と題してOOHメディアの今後の展望を語った。

株式会社LIVE BOARD 代表取締役社長 神内一郎氏

冒頭では新聞のようなメディアが登場する遥か以前、壁画の時代から屋外広告は存在していて、それが現在まで脈々と繋がっている最古のメディアであることを改めて指摘。それが現代では街全体をメディア化するようなことも可能になっている中国の青島の例を紹介した。

人に何かを伝えるための壁画の存在があったはずだ
中国の青島で行われたライトショー。深センや香港、シンガポールに比べるとあまり日本では知られていないのではないだろうか(GASKETが独自にリンク)

WEB広告の世界では、アドフラウドによる不正や損失がこのままだと2025年には5兆円に達する可能性がある予想があるが、デジタルサイネージではそういうことはありえなく、非常に安全であることを再確認した。(GASKET的にはアドフラウドを知らないデジタルサイネージ関係者が多いとことは気になる)

続いてOOHとモバイルを連携させると相乗効果が高いことを紹介した。

またローカルセンシングを行うことで、情報の出し分けと視認状況を同時に把握することができる事例を紹介した。

(GASKETが独自にリンク)

続いて複数の場所、複数の事業者によって運用されているデジタルサイネージに対して広告配信などのプランニングを自動化する試みとして、Clear Channel UKが導入したECOS Systemの例を示して、日本でもこういう事が必要だと指摘した。LIVE BOARD社はこれに準じたシステムを構築提供する予定である。

さらに、今注目されているダイナミックOOHの例として、ニューヨークのタイムズスクエアで行われたDoveのレインシャワーキャンペーンを紹介した。これは雨が降っている時に専用のクリエイティブを用意しておき、実際に降っている雨をシャワーに見立てて、Doveのボディソープの使用感をその場で自分ごととして感じてもらうという試みである。

雨の日のタイムズスクエアのサイネージをDoveがジャックした

OREOは、日食に合わせて行ったキャンペーンでは、曇りがちなロンドンでは実際に観測できない可能性が高い日食をリアルタイムCGでシミュレーションをするという事例の紹介。これは当日現場でのインパクトは相当強力なものになった。

(GASKETが独自にリンク)

ヒースロー空港とロンドン市内を繋いでいるヒースローエクスプレスの事例では、実際の電車の到着時刻に合わせて、市内へのまでの複数の交通機関の所要時刻を表示し、ヒースローエキスプレスの優位性をアピール。さらに到着したエアラインの国籍や出発地に応じて表示言語も自動で切り替える例だ。これらは時刻表ベースではなく、全てリアルタイムのアクチュアルデータを元にして自動生成されるダイナミックOOHである。

BMWのキャンペーンでは、画像認識によって街を走る実際のクルマをタクシー以外は全部BMWのエコカーに変えてしまうというもの。

バーガーキングの例では、スマートフォンのアプリを使って他社の広告にカメラを向けるとそれが炎上して自社商品が現れて、さらにクーポンが手に入るという企画だ。、

神内氏のプレゼンテーションはすべて実例を元に構成されたので、概念的なことだけではなく、実例としてデジタルサイネージの最新事例から近未来を示す内容となった。特にデジタルサイネージに対して基本的なことを認識している人々にとっては、極めて示唆に富んだ刺激的な基調講演となった。

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