【Next Retailing 2019】アナログメータのデジタル変換を侮るなかれ

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GASKETの運営会社であるビズライト・テクノロジーの妙な展示が注目されている。手前味噌でも忖度もなく、どちらかと言うと年配の方がニヤニヤしながら集まってくるのだ。

やっていることはひたすら単純で、安いUSBカメラでアナログのメーターを撮影し、Raspberry Piを搭載したIoTゲートウエイで数値を読み取るというもの。AIでもなんでもない単なる画像認識で十分認識ができる。

懐かしいアナログ電圧計の正面にUSBカメラを置く
これはデモのために、撮影されたカメラ画像を画像認識させているところをあえて見せている。ちょっと見にくいが、針の下の部分に認識結果として赤い文字で「4.53V」と表示されている。これが欲しい電圧データとなる。

これの一体何が嬉しいのか、何に役に立つのか。既存の工場などではセンサーでもなんでもない計測器、いやメーター類が山ほど存在する。電圧計や電流計、圧力や温度あたりがその主流だ。これらは人間が目視をして生産管理をしている。ところが昨今の技術革新で、こうした現場にも自動化やIoTの波が押し寄せている。その際に計測データをリアルタイムで新システムに渡したいと思っても、これが案外難しい。新たに別にセンサー類を仕込むということになるが、それが実際にはそんなに簡単なことではない。FAの現場を知っていれば容易に想像できることだろう。そこでメーターをカメラで読んでアナログ・デジタル変換させればいい、という話しだ。

この考え方は案外重要だ。カメラというのは視覚の代替なので、物理的な設置場所さえ確保できれば、既存のシステムや生産ラインには一切手を触れる必要がない。視覚で認識できるものであれば、画像認識なり必要であればAIで読み取ることが当然できる。これはメーター限らず、信号機でもディスプレイの表示でも構わない。

ブースでは大きく表示された電圧計に吸い寄せられるように、どちらかと言うと年齢層の高い技術者が集まって来るのが印象的だ。

面白いのはすぐ隣ではディープラーニングによる缶ビールのリアルタイム認識のデモも行っている。こちらはRaspberry PiとVPUスティックだけで実現されていて、使っているハードウエアの原価は2万円以下だ。これら2つのデモのハイテク感とアナログ感のギャップが不思議な光景なのである。

サラッとデモを行っているが、実はかなり高度な内容であることは分かる人にはわかる。