音源を可視化する 360度カメラみたいな音響カメラ 「SoundGraphy」

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音響カメラ「SoundGraphy」をご存知だろうか。日本音響エンジニアリングの製品で、音源の方向、周波数、レベルを3次元的に可視化するものだ。いわば360度カメラの音声版である。

構成は上記の通りで、丸い筐体に16個のマイクロホン(音声)と1個のカメラ(画像)が付いている。この筐体を処理用のプロセッサユニットに接続し、可視化するためにタブレットやスマートフォンとWiFi接続する。

写真のように音源のある場所がヒートマップ化されてリアルタイム表示される。上記の例だと、解説員の方が話しているので口元付近を中心として赤く表示されている。

今のバージョンは映像用のカメラは1つだけ装着されているので、映像は360度カバーしていない。そのため筐体の向きを変えないと音源は見えてこない。この製品ではできないが、一部の360度カメラのように球体に複数のカメラを装着したものと一体化すれば、HMDやタブレットの画面を動かすことで音源と映像をセットで確認することができるはずだ。

SoundGraphyは映像目的で開発された製品ではなく、工場などでの騒音やノイズの発生源を可視化することが目的だそうだ。そのニーズは確かにあるのだろう。しかしGASKETとしては、これを「音の位置情報を持ったセンサー」として利用した場合の可能性を模索したい。単純に言えば360VRドラマ作品において、話している人の口元にテロップをインサートすることが可能だろう。それだけではあまり面白い活用法ではないが、何か可能性を強く感じてしまう。開発元の日本音響エンジニアリングの担当者に伺ったところ、映像系の利用や相談をしたことはほぼなく、映像系の展示会などにも出したことはないとのこと。検索しても情報は少なく、映像絡みに関しての言及は全くない状況だ。

日本音響エンジニアリングはスタジオの設計施工の大手であるのは知っていたが、ヒビノのグループであることは知らなかった。そこでこのSoundGraphyに関してヒビノと話したことはないかと訪ねたところ、それも多分ないとのこと。実用領域ではなくエンタメ領域も含めて、音源の可視化によって実現できることはないだろうか。360VRミュージカルの演出には使えると思う。

日本音響エンジニアリング SoundGraphy