エッジAIはコト売りのビジネスになる

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AIを使ったディープラーニングの結果として、いろいろなところで下記のような説明写真を見かけると思う。「カメラを通すだけで、これがライオンでもトラでもなくネコだということをちゃんと認識できますよ、それもRaspberry Piと90ドルのVPUだけでできるんですよ」という話である。それはそのとおりで、多くの人が考えるような大掛かりなシステムや多額の投資などは全く必要ない。だがしかし、動物園じゃあるまいし、ライオンとトラとネコを識別するようなニーズはどきっと存在していない。ペットショップにもそんなニーズはない。

ではこうした技術が無駄なのかというと、これまた全くそうではない。こうしたネコ写真一枚から自分のビジネスや商売での利用を具体的にイメージせよ、ということ自体が横暴なだけである。

やはり具体的に何に使えるかを明確に示す、あるいは明確に絞り込むことが今は必要なんだろうと思う。日本におけるパソコンは一太郎が牽引し、年賀状ソフトをパソコン通信がそれらをフォローしたのと同じである。

最近案件として多いのが、この写真のような事例だ。この風向風速計の表示しているデータをデジタル化したいといったようなことだ。こうしたアナログ系の計測器(この事例では一部デジタルだが)データはある瞬間瞬間の数値を表示しているだけで、そのデータはそのまま消え去っていく。これを蓄積して解析するというような案件である。アナログメーター自動読み取りだ。「アナログメーター、読み取り」で検索するとすでに多くの会社でソリューションパッケージ化されている。

上の写真はメーター読み取りではないが、発酵・醸造におけるAI解析の事例だ。1万円もしないカメラで解析を試みている。こうした具体的なシーンでのAI解析が粛々と進められつつある。こうした様々な局面での利用の中からある程度の汎用性を持って特定用途に絞り込んだパッケージ化されたソリューションが生まれてくるだろう。そうしてこれらは、モノ売りではなく、継続的な観測と分析、必要に応じてアラートを出すなど、コト売りのビジネスになる。

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