実録「株式投資型クラウドファンディング」第4回~株式会社エデューレエルシーエー~

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このシリーズでは株式投資型クラウドファンディングのプラットフォームGoAngelの資金調達実例を紹介している。今回は日本で2つしかない文科省認可の株式会社で運営される小学校の一つ、LCA国際小学校を運営する株式会社エデューレエルシーエー(以下「LCA」という)を紹介する。

LCAの特徴は英語教育。幼稚園から小学校3年生までは、国語以外の教科は全てネイティブ教師が英語で教えている。インターナショナルスクールと異なるのは、国語や社会もしっかりと教えること。日本人としてのアイデンティティをしっかりと持ち、日本の文化や伝統を世界に発信できる真の国際人を育てることを目標としている。

LCAの教育方針は(「Thinking(考えること)」、「Communication(コミュニケーション)」、「Experience(体験)」)の三つ。文科省認可の正式な小学校であるから、教育は学習指導要領に準拠して行われる。ただし、1年生から5年生までのクラス担任は英語スピーカー。ホームルームや給食の時間など学校生活の基本的な部分の会話は主に英語で行われる。教科指導も基本として英語で行われており、低学年では国語を除く全ての教科は、英語で授業が行われる。そこで教科書も文科省の認定教科書を手作りで英訳している。
附属のプリスクールは、幼児期に大切なことを100%英語で教育する幼稚園。年少、年中クラスには英語スピーカーの担任教師が2名入り、英語だけでなく様々な国の文化もダイレクトに伝える。年長クラスには外国人の担任教師が1名入り、その他に英語力アップのための教科担当教師が付く。

株式投資型クラウドファンディングによる株式募集では、法律で投資家に対する事業計画書の開示が義務付けられている。また開示する事業計画についてはその妥当性を募集取扱会社が審査しなければならない。すなわち事業性の審査が極めて重要となる。LCAが開示した事業計画では、日本全国から注目されているLCA国際小学校の教育ノウハウについて、その標準化と他校への拡大を図ることが示されている。すでに四街道市など公立小学校でLCA型教育による教室運営の受託事業がスタートしているが、今後、この動きを活発化させる計画だ。その要となるのが教材と教員。教材については、メトロノームの活用で英語リズムを習得するLCA開発のメトロラーニングの他、文科省認定教科書の補助教材としての英文教科書の標準化に力を入れている。教員については日本在住のネイティブスピーカーの教員採用とその教育指導ノウハウを確立し、他校に提供していく。

このようなアクションプランを反映した数値計画についてDANベンチャーキャピタルでは、事業計画に対して審査質問を行い、文書で回答を得ることを通じて計画の妥当性等を審査している。児童数増加による進行年度の黒字転換の見込みが確認できたことに加え、教材開発並びに教室運営受託の受注が進捗していることを確認。また、金融機関が地域の重要な教育インフラとしてこの学校を支えていること、追加融資の要請に応じていること等を確認。リスク情報に照らし、数値計画は合理性があると判断している。

LCAはGoAngelで2回の募集に成功している。1回目の募集期間は、2017年9月13日から10月27日までの45日間。目標募集額は2,000万円であった。

株価は1株あたり100,000円。申込単位は5株(50万円)。金融商品取引法の定めで株式投資型クラウドファンディングでは、一人当たりの投資金額は、1社につき50万円が上限とされていることから、LCAの第1回の募集においては、申込コースは1つのみ。なお、DANベンチャーキャピタルの募集取扱手数料を加えた募集価額は1株当たり108,640円となっている。応募いただき新たに株主となったのは40名。このうち30名がLCA小学校又はプレスクールの児童の保護者。中にはご夫婦で合わせて100万円のお申込みをいただいた方もあった。

2回目の募集では、10万円コース、30万円コース、50万円コースの3つの申込コースを設定した。第1回募集の後で行った保護者へのアンケート調査で、少額のコースの設定があれば投資をしたとの回答が多かったことによる。申込期間は2018年2月16日から3月20日までの33日間。目標募集額は700万円に設定。株価等その他の条件は1回目と同じであった。

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