東京シェアサイクル陣取り合戦勃発

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株式会社ドコモ・バイクシェアが運営する「港区自転車シェアリング」。後輪部に広告の入った赤い小型の電動自転車で、都内で目にする・または利用している読者の方も多いのではないだろうか。先日短期間であったが国土交通省によるシェアサイクルに関する実証実験が行われていた。

平成30年6月8日に閣議決定された「自転車活用推進計画」では、シェアサイク ルの普及を促進するために、鉄道駅等の周辺においてサイクルポートの設置を推 進するとともに、関係機関に対してサイクルポートの案内サイン設置について検 討することが措置の一つとして定められています。 これを受け、関東地方整備局では、東京都区部において、シェアサイクルの ポート誘導・案内サインの設置、実証実験を行います。

赤坂見附の地下道内の赤坂見附駅寄りに設置されたデジタルサイネージに、周辺のポートの位置を表示すると共に現在の台数を表示する、というもので、現場に行くとアンケートも行っていた。普段使用しているか、このようなサイネージはあった方がいいか、などである。

筆者が利用する頻度は週に1~2回程度。主に港区周辺で移動することが多く、赤坂から虎ノ門や六本木、三田方面への移動は電車よりも早くタクシーよりも安いため、運動がてら利用する頻度が高い。このシェアサイクルは小型ながら電動アシストなので、坂の多い港区を含めた23区でも難なく移動出来るのが嬉しい。最初の登録こそややハードルが高いが、Suicaやスマホなど利用時に使用するFeliCaと支払い方法さえ登録してしまえば、自転車にタッチするだけで利用~決済まで完了する手軽さもメリットの一つだろう。

そんなシェアサイクルフリークだからこそ、もっとこうしたらいいのにと思うことはある。まず一つにポートの場所がわかりづらいこと。ポートであればどこでも返却が可能なのだが(練馬区―他区にはNG、県をまたぐのはNGなどはある)、Googleマップや公式アプリなどを見てなんとなくの場所はわかるものの、いざ現場にいくとわかりづらいということはままある(ホテルの地下駐車場だったときはさすがに骨が折れた)。二つ目に、借りようと思ったときにポートに自転車がなく、他のポートか交通手段を探さないといけない点だ。いざ行ってみたらバッテリー残量が0の自転車しかなく借りられなかったこともある。

話を実証実験に戻そう。そういった利用者の声から上がったのであろうか、今回の実証実験ではデジタルサイネージにポートの場所とリアルタイムの残数を表示しており、今から借りようとしている利用者への誘導となっている。事前に残数がわかれば、ここのポートは0台だから他の近くのポートに行こうという選択肢が増える。

この試みは非常に理にかなっているようで、結構難しい。まずこのサイネージをどこに掲出すべきか、というのが大きな問題だ。例えばポート周辺にサイネージが置かれていたとした場合、そのポートの残数が0であれば周辺のポート情報を一覧できるのは意味があるだろう。しかしこれは既にポートの位置がわかっている利用者に向けた情報であり、ポートの位置がわからない利用者への誘導には難しい。たまたま利用してみようと思ったライトユーザーからポートの位置がわからない利用者までを誘導しようと思うと、今回の実験のように駅周辺に置くのが良いかもしれないが、例えば現在地から目的地までシェアサイクルのみで移動を想定した場合は駅を利用することなく移動してしまうので、「どこにサイネージを置いたら正解」というものがなく、周辺にひたすら台数を置くことが是となるのではないか。屋外が必須になるので、少々難しい話ではある。

そんなドコモレンタサイクルの対抗馬(?)となる、同じくレンタサイクルの実証実験がOpenStreet株式会社が運営する黄色いレンタサイクル、hellocyclingだ。OpenStreet株式会社はSoftBankの運営で、一部の返却場所にセブンイレブンを導入するなど、ポートの場所がわからないという問題を解決していて、利用者としては非常に有り難い。また、ドコモレンタサイクルが導入されていない墨田区や中野区、台東区などで利用が可能であり、自転車の型も大きいもので乗りやすい。

どちらも導入されていない世田谷区では「がやリン」という独自のレンタサイクルを導入しており、地域住民の評判も良いという噂を耳にする。都内だけでも群雄割拠で益々便利になった。益々便利になってはいるのだが、赤い自転車と黄色い自転車はお互いのポートに対応はしていないので、ここを越境することは出来ない。ドコモレンタサイクルが便利なのは、区をまたいでも自由に返せる点にある。どちらも実証実験中なので、よりよいサービスが採択される…と思う。利用者目線からすると早いところ天下統一をしてくれないかな、と思ってしまう。