京都タワーのサイネージは「好奇心へのフィードバック」として機能する

Digital Signage /

京都駅すぐ近くの京都タワーの展望室からは京都一円を展望できる。そこには京都の名所を案内するためのタッチパネルサイネージが、各方角を向いて8台設置されている。タッチパネルには、展望台からの景色がパノラマ写真で表示され、清水寺や金閣寺などの名所には印がついている。そのため、京都を展望しながら「あれが八坂神社で、あのあたりが高台寺」と、確認できるようになっている。

京都に詳しくない筆者は、ただ眺めているだけでは、神社仏閣が多いこともあって区別がつかずに迷ってしまい、周囲を山に囲まれている盆地だな、ぐらいの感想しか持てなかった。しかし、このタッチパネルサイネージのおかげで、あのあたりが清水寺かな?と眺めているあたりは実は知恩院だと知り、双眼鏡で「あの大仏は一体何だ」となっても、すぐに調べることができた。いろいろな展望台に昇ったり、列車からの風景を眺めていたりすると、「あれは何だ?」と思うことは数多くある。そのようなときにスマートフォンを使っても調べるまで時間がかかるし、あとで調べようと思ってもそのまま忘れてしまうことも多い。しかし、このような端末がすぐそばにあれば、疑問や好奇心を持ったときすぐに、簡単に調べられる。このような疑問や好奇心へのフィードバックを設置することで、この展望室は風景を眺めるだけではなく、学びの場となり、より楽しめる空間となる。このサイネージのおかげで、この展望台から得られる情報、価値は何倍にも増えていた。

このサイネージを見ていて思い出したのが、ドコモが発表した、車窓にARで観光情報を表示するサービスのコンセプトムービーだ。列車のなかでもこのような形でARが普及し、瞬間の興味、好奇心に対して知識というフィードバックが戻せるようになれば、列車は、発見に満ちた空間になるだろう。

ARやサイネージによって風景に情報を付与していけば、人の好奇心に大きな刺激を与え、旅行や学習を大きく変えていくことになると、改めて感じさせられたサイネージだった。

 

写真は、昼・夕方・夜の3パターンがある。夕方の写真はそれはそれで美しいのだが、白飛びしている箇所が多すぎて、案内として機能しない。せっかく目の前にリアルである風景がある以上、美しさはリアルに譲り、サイネージは案内に適した写真を使うべきだ。[http://360gigapixels.com/tokyo-gigapixel-roppongi-hills-mori-tower/]
写真は、昼・夕方・夜の3パターンがある。夕方の写真はそれはそれで美しいのだが、白飛びしている箇所が多すぎて、案内として機能しない。せっかく目の前にリアルである風景がある以上、美しさはリアルに譲り、サイネージは案内に適した写真を使うべきだ。
各スポットの詳細もポップアップで表示される。ありがたくはあるが、展望台は各スポットの詳細を学ぶ場ではないだろう。「応仁の乱では、あちらとこちら双方が陣を張って……」「京都は四神相応といわれ、東西南北を四神に守られている。北は上賀茂神社、東は八坂神社、南は城南宮、西は松尾大社がそれにあたる」など、この展望を活かした学習内容のほうが活きたのではないか。
各スポットの詳細もポップアップで表示される。ありがたくはあるが、展望台は各スポットの詳細を学ぶ場ではないだろう。「応仁の乱では、あちらとこちら双方が陣を張って……」「京都は四神相応といわれ、東西南北を四神に守られている。北は上賀茂神社、東は八坂神社、南は城南宮、西は松尾大社がそれにあたる」など、この展望を活かした学習内容のほうが活きたのではないか。
ポップアップにはQRコードが表示され、スマートフォンでも読むことができる。
QRからは、スマートフォンに情報を伝達できる。サイネージは、日本語、英語、簡体、繁体、ハングルで表示できるが、どれで閲覧していても英語サイトに飛ばされる。
QRからは、スマートフォンに情報を伝達できる。サイネージは、日本語、英語、簡体、繁体、ハングルで表示できるが、どれで閲覧していても英語サイトに飛ばされる。