エストニアのキャッシュレス事情

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筆者は待つことが嫌いで、なるべく行列に並ばないようにしている。ランチタイムのコンビニには行かなないし、25日にはATMが混雑するため、銀行にも近寄らないようにしている。時間は貴重な資産であると考えているため、時短につながるサービスを積極的に利用している。

スイカやクレジットカードを使うこと、支払いをキャッシュレスにシフトすることで、時間を有効に使える。財布を出す機会も極端に減り、スイカやクレジットカードだけで生活する日の方が多くなっている。最近では日本でもキャッスレスが当たり前になってきたが、この動きは今後も加速して行くはずだ。

1月にシアトルのAmazon Goに行った際に、私はこのサービスの虜になった。レジレス、キャッシュレスの新たな世界を日本でも体験したいと思った。理想的な買い物体験とは、私にとって煩わしさが一切ないことだ。日本のCVSやスーパーでもセルフレジが導入されてきたが、煩わしさはまだまだ残る。

451 Researchのデータによると、米国では過去1年で、レジの長い行列を見て、そこでの買い物を諦めた人買い物客が86%もいたという。彼らは別の店で買ったり、買うのをやめたりしたのだ。売り手にとって、このチャンスロスは大きいはずだ。彼らの行動を変えるだけで、店舗は売上アップを狙える。451 Researchのリサーチディレクターを務めるJordan McKee氏によるとそれは377億ドルの機会損失になるとのことだ。(参照記事 CNET

2月にエストニアを訪問したが、こちらでも新しい動きがスタートしていた。エストニアはIT先進国としても有名だ。国民が電子IDカードを持ち、投票や税金などをインターネットから行うことで、国民全体で時短を実現している。

スーパーでも「Partner ekspress」と言うサービスがスタートしている。商品をスキャンする端末で商品のバーコードを読み取り、無人レジでカード決済できるようになっているのだ。メンバーは自分のカードをスキャンし、端末を棚からピックアップする。あとは、端末に欲しい商品のバーコードをスキャンするだけだ。買った商品をやめたくなったら、決済前ならこの端末から取消せる。あとは無人レジに行き、メンバーカードを読み込み、クレジットカードで支払いを完了するだけだ。(今回、私はメンバー登録せずに、現地のエストニア人にデモをしてもらった)。店舗内には有人レジもあるのだが、そちらの行列は長く皆イライラしていた(こちらは老人が多い)。一方、若者やミドル男性はこの端末を使い、短時間で買い物を済ませていた。

入店の際に、メンバーカードをスキャンする。

ハンディ端末をピックアップする。これで購入する商品のバーコードを読み取る。セルフレジと同じことを最後にレジで行うのではなく。買い物をしながら読み取っていく

 

最後にクレジットカードで決済。

小さなスーパーなどには日本と同じようなセルフレジもあり、とにかくこの国では並ばないことが優先されている。操作もシンプルで、言語選択をし、商品をスキャンし、クレジットカードで決済するだけだ。列に並びたくない私は、エストニアでは有人レジを使わずに、ひたすら無人レジを使った。煩わしさがない買い物体験はやはり良いものだとエストニアでも再認識できた。

海外に行くと日本人の生産性が低いのは、時間の使い方が下手だということがわかる。行列に並ばない方法をやシステムを考えれば、時間をもっと有効活用できるはずだ。

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