モバイルバッテリーは「シェア」するほうが得なのか?ChargeSPOTを使って感じた疑問

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以前にGASKETでもご紹介した株式会社INFORICH(インフォリッチ)が展開しているバッテリーシェアリングサービスの「ChargeSPOT」(チャージスポット)だが、メガネスーパーコクミンドラッグなどとの提携で、バッテリースタンドの設置台数を1000台まで増やすとともに、デポジットを廃止し、クレジットカードの登録だけで利用できるようになっている。そこで、デポジットがなくなったChargeSPOTの利用方法をまとめるとともに、ユーザー視点での現状をご報告したいと思う。

どのようなサービスかは、下の動画をご覧いただきたい。

このサービスを利用ステップは、下記のとおりだ。

  1. アプリを事前にスマホにインストールする
  2. SMS認証を行う
  3. クレジットカードを登録する
  4. 近くのバッテリースタンドを検索する
  5. バッテリースタンドの画面にあるQRコードをスキャンする
  6. バッテリースタンドからバッテリーがせり出してくるので、それを引き抜く
  7. バッテリーを使って充電する
  8. バッテリースタンドの空きソケットに挿し込んで返却する

それでは、実際の写真や画面で順を追って説明する。

まずは、電話番号を登録したうえでSMS認証を行う。そのため、タブレットでは使えないケースがある。

SMS認証が完了すると、「バッテリースタンド」の設置箇所を案内するマップが表示され、画面上に支払いアカウント情報の連携を促すボタンが表示される。ここでクレジットカードの登録を行うなど、支払い方法を登録することで、サービスを利用できるようになる。

東京駅の八重洲口でチャージスタンドを探したところ、東京駅一番街の地下1階にあるラーメンストリート内にあることがわかった。そのチャージスタンドで借りられる台数も確認できる。

アプリでは、チャージスタンドがラーメンストリート内に設置されていることまでしか記載されていない。また、ラーメンストリートのフロアマップにもチャージスタンドに関する記載はない。アプリでもう少し細かい情報を掲出するか、現地にチャージスタンド設置位置を示すサインがほしい。

デジタルサイネージの画面下部にQRコードが表示されている。このQRはバッテリースタンドごとでユニークになっており、これをアプリでスキャンし、表示される「借りる」ボタンをタップすると、バッテリースタンドからバッテリーが出てくる。

アプリで「借りる」をタップしてから、バッテリースタンドからバッテリーが出してくるまでの時間は2秒程度で、待たされることもない。下の動画は、QRスキャンからバッテリーの受け取りまでを撮ったものだ。はじめての操作だったため、バッテリーを自分で引き抜くのか、筐体から飛び出してくるのかがわからずに戸惑っているが、慣れればスムーズに行えると思う。QRコードが画面下部に表示されているためにスキャンしにくいのと、バッテリースタンドの左右にソケットがあってどちらから出るのかがわからないところは、改善してもらいたいところだ。

バッテリーには、Micro USB、USB-C、Lightnigの3種のコネクターがあるため、そのままスマートフォンなどの機材を接続して充電できる。下の写真で充電しているのはiPhone 7 Plusだ。それよりも一回り大きい。

バッテリーを受け取ると、アプリの画面も切り替わる。

また、レンタルを開始してからの経過時間がマップ上に表示されるようになる。

秋葉原駅付近で、返却しようとしたところ、近隣にはバッテリースタンド数が2つあった。1つはコワーキングスペースで、バッテリースタンドの設置エリアまで入場できるかが不明だったため、もうひとつのローソンに向かうことにした。ChargeSPOTの利用だけで施設内に入れるのかを案内してほしい。

ローソンを見つけて中に入ったのだが、バッテリースタンドが見つからない。地図をよく見たら、ここはローソン 秋葉原北口店であり、ローソン JEBL秋葉原スクエア店は、さらに50メートルほど先だった。コンビニを店舗名まで意識して使うことはない。すべてのローソンに設置するか、のぼりを立てるなど店舗の外から設置有無がわかる工夫がほしい。

ローソン秋葉原北口店
ローソン JEBL秋葉原スクエア店

ローソン JEBL秋葉原スクエア店にあったのは、小型のバッテリースタンドだった。ソケットにバッテリーを差し込めば、返却完了となる。

返却を完了すると、アプリに精算画面が表示される。

つかってみてわかったことだが、設置台数が1000台の大台に乗ったいまの段階においても、ChargeSPOTの利便性は、まだ高いとは言えない。とにかく、チャージスタンドがどこにあるのかがわからない。1000台では絶対数として少ないうえ、「ここに行けば借りられる」「返却できる」とユーザーが思えるだけの法則性を作れていない。そのため、ユーザーは、スタンドの設置位置と自分の行動予定を照らし合わせ、返却計画を立てて行動することを求められる。

シェアサービスは、モノを持つことで生まれる様々なストレスやコストから開放されるために、活用されるべきもののはずだ。しかし、このサービスを使うと、期限に追われて返却場所を探すストレスと、見つけられない場合には追加コストが発生するというリスクを追うことになる。少なくとも筆者個人は、現段階においては、バッテリーをシェアすることに価値を見いだせない。はじめから自分のバッテリーを持ち歩くほうが、ストレスがないし、低コストだ。

「この路線の駅には必ずある」「このエリアのコンビニには必ずある」など、狭域でもいいのでキーとなる場所にドミナントに展開し、ユーザーの返却ストレスを解消したとき、使ってみようかと思えるだけのサービスになるのではないだろうか。

またChargeSPOTのもう一つの特徴として、ロケーションオーナーは場所を提供する代わりにデジタルサイネージとして利用できるという機能がある。この点については改めて考察してみたい。

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