FAANGの一角を担うNerflixはなぜ強いのか?

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膨大かつ正確な顧客データを持っているGAFAの存在感が増している。4社の株価を見れば、彼らが強者であることがわかる。それ以外にもNETFLIXやADOBEなどがサブスクリプション・モデルの勝者として話題になっている。最近では、FAANG(GAFA+Netflix)やFANG(Facebook、Amazon、Netflix、Google)というキーワードを目にする機会も増えた。

今日は、FAANGやFANGとして注目されるNetflixの強みについて考えみたいと思う。最近の世界的株安でNetflixの株価は下がっているが、5年前に比べれば、以前高い水準を維持している。

インターネットを通じてテレビ番組と映画コンテンツを提供。サービス加入者は、インターネットを通じたテレビ番組と映画をテレビ、コンピューター、モバイル機器で即座に鑑賞できる。米国の加入者向けの標準画質DVDとブルーレイ・ディスクのホームデリバリー・サービスも手掛ける。(Bloomberg)

Netflixは動画コンテンツをインターネットを通じて、顧客に提供している。最近では1年間で80億ドルという莫大な予算を使って、オリジナルコンテンツを制作・配信している。この予算投下に、批判をするメディアも多々あるが、彼らは全く気にせずコンテンツ制作への投資を続けている。その結果、世界中で1億3000万人の人たちが同社のメンバーになり、今期は160億ドルの売上を達成しそうだ。サブスクリプションで得た会員基盤が、彼らの収益を支えており、顧客を喜ばせることが彼らの経営目標になっているのだ。

彼らは、新しい加入者を獲得し、現在の加入者の契約を継続させるために、最高なコンテンツを制作・提供することに注力している。一度制作した番組は未来にも価値を持ち続け、Netflixの魅力になっている。新しいオリジナルコンテンツは新規顧客の獲得コストを引き下げ、既存顧客の生涯価値を高めているのだ。

番組を作る際にも徹底的に顧客行動を分析し、競合のテレビ業界に脅威を与えている。全米のネットワークテレビは全国展開する前にパイロット版を作り、ラスベガスなどでテストで番組をオンエアーし、その後の方向性をかためていく。視聴者の反応を見極めた上で、全国展開するかどうかを決め、本格的に制作を開始する。Netflixはこの手法を取らずにスピーディに番組を制作し、数々のヒット作を生み出している。その理由を経営陣の言葉から紐解く。

私たちは消費者との間に直接の関係を築けているので、視聴者が何を見たがっているかがわかるし、特定の番組にどの程度の関心が寄せられているのもわかる。(同社のCCOのジョナサン・フリードランド 書籍「サブスクリプション」より引用)

Netflixは顧客との対話を重視し、データを徹底的に分析している。日々の顧客の行動をタッチポイントごとに観察している。顧客が番組のどこで一時停止しているか?巻き戻ししているか?早送りしているか?などまでチェックし、番組作りに生かそうとしているのだ。

直近にどの作品をどこまで見たかといったユーザーデータの分析も可能になった。我々はユーザーの嗜好を2000にまで細分化して整理している。世界中から集めた大量のコンテンツから、個々のユーザーに適した動画を『推薦』として表示している。(同社CEOのリード・ヘイスティングス 日経新聞のインタビューより引用)

全米のネットワークテレビが持てない顧客データという資産をサブスクリプション・モデルを採用することでNetflixは手に入れた。番組作りや配信に必要なすべてのインサイトが自社のシステムの中に存在している。優秀な社員が顧客視点で、日々それを料理することで彼らは強者になれたのだ。

サブスクリプション・モデルによって企業は顧客データを入手することが可能になった。この資産を顧客を喜ばすために徹底活用する企業が強くなれると捉え、経営者はサブスクリプション・モデルを検討すべきだ。

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