ボヘミアン・ラプソディの極上音響上映に行ってきたのだが・・・

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ボヘミアン・ラプソディが話題である。筆者は映画を昔からほとんど見ない。家ではもちろん、映画館には年に1、2回。長距離国際線に20回以上搭乗するが、このときですら見ない。理由は簡単で、素直に作品に入り込むことができず、どうやって撮影したんだろうとか、編集が気になったりしてしまうためである。

であるが、ボヘミアン・ラプソディは、「ライブエイドの部分が圧巻で、その場にいるような感覚」という話を多数聞いたからだ。それであれば、ライブエンターテイメントのこの先に強い関心を持っている以上、行くしかない。

どうせ行くのであれば最上の環境で、と思い探してみたところ、立川にクレイジーとも言える映画館があるのを発見した。それが立川シネマシティである。それもaスタジオの音響機材は確かに尋常ではない。

LEOPARDのラインアレイスピーカー Lサイド6発

 

シネマ・ツーaスタジオはセンターチャンネルにLEOPARDラインアレイスピーカーを8台と900-LFCを1台、LRチャンネルにLEOPARDラインアレイスピーカーを6台と900-LFCを1台、サブウーファーに1100-LFCを3台、サラウンドにHMS-12を12台、最後列のシートにMM-4XPを4台配備している。

aスタジオについてはこちらの記事に詳しく書かれている。

 

予めクイーンについて書いておくと、もちろん大好きである。あれほど個性的なロックバンド、アーチストは、個人的にはプリンスとマイケルジャクソンくらいだろうと思う。だが熱狂的なファンであるのではなく、アルバムは一枚も持っていない。その程度のライトユーザーである。

平日朝10時の極上音響上映の回を、事前の情報でベストリスニングポジションらしいF列の11番という、前から6列目のセンターのチケットを手に入れた。混雑度合いは流石に平日の朝なので4割程度だ。

では音はどうだったか。個人的には期待を大きく下回った。先日のInterBEEで最新のラインアレイスピーカーを視聴した後なのでなおさらなのかもしれないが、突き刺すような高音も、身体で感じる低音も、音量も音の解像度も、どれを取ってもそれほどでもなかった。もちろん一般の映画館とは比較にならないレベルだが、ライブ・コンサートの現場には全く届かない。このレベルの機材ではライブ会場のそれには遠く及ばない。

映像はどうか。画質は普通の映画と同じ2K24fpsだろう。24fpsは雰囲気はあるが、肉眼の見え方とは当然まるで別物だ。演出は普通にカット割りされており、様々なインサートカットもあって、現場にいる感覚ではない。あくまでもこれは「映画」である。新しさはなにもない。誤解されたくはないが、映画作品としては何の問題もない、それどころか秀逸である。音(曲)もPAアウトのような音で、ソース自体にライブ感があるものではない。どう考えてもライブエイドの現場がそこに再現されているものではない。現場にいたわけではないが、現場以上の体感、感動、体験があったのかと言われたら答えはNOである。

どこかで今行われている音楽ライブやスポーツなどを、現場以外の場所で、現場と同等、あるいは現場以上の体験をもたらすことができるのではないか。これが筆者の関心事である。最近それに近いと感じたのは、サカナクションが昨年幕張で行った6.1chライブの現場の音、そしてそれを8K収録したものを後日300インチのプロジェクターと22.2chでイッツコムのスタジオで再現したものは、相当現場を再現するレベルであった。

今年の大晦日には、紅白歌合戦がソニーのCLEDIS340インチ8K120p(ドットバイドットではない)と22.2chでライブビューイングされ、かつ放送とは別の映像(カット割りなどが別で、舞台転換などもそのまま映る)らしいので、それも体験してみようと思う。