4K・VR徳島映画祭&4Kフォーラムに参加してきた。2015年からはじまったこのイベントは、今年で4回目の開催。開催規模も数倍かもっと大きくなっている感がある。
イベント自体はこちらが公式サイト。なぜ徳島で、それも神山町という徳島市から小一時間も山の中に入った里山というか、もう山村に近い場所で開催されているのか。ここはつい最近まで過疎化に追い込まれ、打開策として全戸に光ファイバーを引き込んでITインフラを整備した。それだけでは何も起こらないところに、地元出身でNPO法人グリーンバレーを率いる大南信也氏の情熱が全てを突き動かした。そこに筆者の畏友、いや猥友の隅田徹氏の株式会社えんがわがこうした動きを支えている。
前述の公式サイトも、イベントの運営も、何から何まで段取りが悪い。今回筆者は登壇者でもあったが、これほど連絡がちゃんと来ないイベントも珍しい。はっきり言って東京の感覚では4回目開催でも間違いなく落第レベルである。もうちょっと学習できるだろと思う。しかしそんなことは、本気で本気でどうでもいいことなのである。(本気でどうでもいいなら書かないので来年はもうちょっとなんとかしような>関係者)
神山で4Kをやるというのは、まるっきりそういうことではない。偶然捉えたこの写真がすべて語っている。
地元のお婆ちゃんが、スタッフの一人にお礼を言っていた。何かわからないが、お婆ちゃんはとっても感謝していて。何度も何度もありがとうを繰り返していた。この二人は知り合いではなく、今日が初対面のようだ。彼は谷脇研児氏。徳島出身のえんがわオフィスのメンバーである。
こんなお婆ちゃんが、ひとりで4KやVRを体験しに来てくれる。スタッフもちゃんとこういうお客さんに対応する。経済合理性や先端性だけが物事の尺度ではないのである。そして一方で、川原の石の上で、ノートPC広げて仕事してますみたいな、戦略的プロパガンダに騙されてはいけないのである。









ここにしかない
映らない、未来
がある。
何気にいいポスターといいコピーだと思う。ただしそれは神山をある程度知っている人だけがそう感じる事ができるだけ、というのがまだまだ課題だ。
繰り返すが、このイベントは東京では成立しない。地域振興とか、地方創生とか、口をそろえて皆が言う。こうしたもののほとんどは、自分探しのドリーミングな若者が逃避して集合しているか、ビジョンもなく地元の行政がゆるキャラ作ってなんとなくやってるだけだ。もちろん神山の試みも完璧ではなく、苦悩しながら未来を創ろうとしている。自分が見る限り、神山と他の違いは、飯泉知事の知見ある情熱、大南氏の地元への想い、隅田氏の本気で遊ぶという姿勢だろう。
で、ロゴ変えたんならここも変えようね。