「Adobe Sensei」とブロックチェーンとAIと映像業界

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ブロックチェーンは、映像業界的に見ると「コンテンツをどう流通させるか」という大命題に対して、従来とは異なるやり方があるということを示唆しているものである。これまで放送を軸として、コンテンツのワンソース・マルチユースということが重視され、あくまでも放送が基軸になり、それに加えて様々なウインドウ、様々な媒体、プラットフォームにコンテンツを出していくとこで、収益を最大化する試みである。

このために放送局の経営的には、放送外収入の拡大という目的を達成するためにここ15年が費やされてきたわけだ。もっとシンプルに言うと、これまでのようなコンテンツをどんぶり勘定で見てきた時代から、コンテンツを小分けにして行くということである。

そしていま、知らず知らずのうちにこうした技術がすでに周辺から浸透し始めている。

Adobe Sensei(Adobe先生)って何?

ところで、Adobe Senseiをご存知だろうか。Adobeによると

Adobe Senseiは、人工知能(AI)とマシンラーニング(機械学習)を駆使し、隠れたビジネスチャンスの発見や単調で時間のかかる作業の高速化を支援し、一人ひとりに適切な顧客体験を提供します。

Adobeは2016年11月2日に、同社が主催するイベント「Adobe MAX」で、Adobeのコンテンツやデータを利用した人工知能(AI)として発表された。「Adobe Sensei」は日本語の「先生」が由来である。そしてこのAdobe Senseiは、いつの間にか「Adobe Experience Cloud」「Adobe Creative Cloud」「Adobe Document Cloud」に組み込まれている。

そして昨年2017年10月30日のAdobe MAXでは、白黒の画像を自然な色合いで着色を一瞬で生成できる「Project Scribbler」が紹介された。

 

そして、今年2018年10月30日のiPad Proの発表において行われた、iPad版のPhotoshopのデモでは、100レイヤーの画像処理をiPad単体でこなし、さらにARでこれらのレイヤーが3次元的に表現された。これはiPad Proに搭載されるA12X Bionicとニューラルエンジンで実現されるとのことだ。

AdobeがAIだけではなく、ブロックチェーンを今後自社ビジネスとして、あるいは広くあまねく映像ビジネスの中でどう位置づけていくのかはもちろんまだわからない。だがクリエイティブの世界におけるAdobeの影響力は疑う余地はなく、Appleとも協調路線を明確にしているように見える。

どうなるのかは誰にもわからない。ただ水面下で着実に、今までとは技術的にも、概念的にも、そしてビジネス的にも、いままでと全く異なる新たな動きが見えて来ているのは確かなのではないだろうか。

InterBEE2018では、このあたりに関しての緊急セッションを開催するのでぜひともご参集いただきたい。